都市型分散型ホテル「THE GENERAL KYOTO」に泊まってみた
京都にある分散型ホテルの「THE GENERAL KYOTO」を訪れた旅色LIKESメンバーのなおさん。分散型ホテル(=別名「アルベルゴ・ディフーゾ」)を学び、訪れたホテルの詳細を詳しく教えてくれます。大満足の施設にすでに次の楽しみ方も考え中とのこと。
目次
◆この記事を書いたメンバー
なおさん
とにかく旅好きで暇さえあればリュックひとつでどこかに出かけています。鉄道をこよなく愛し、時刻表はわたしの愛読書。温泉も大好きなので鉄道を使って温泉巡りする、そんな記事が多いかもしれません。最近は絶景めぐりも旅のポイントにしています。
分散型ホテル「アルベルゴ・ディフーゾ」とは?
先日の旅色LIKES「ちゃんと旅を考える会」にて分散型ホテルについて考えました。宿泊や食事の機能を複数の建物に分けながら一つのホテルを構成するという分散型ホテル。イタリア北部発祥でアルベルゴ・ディフーゾというらしい。初めて知りました。
アルベルゴ・ディフーゾ・ジャパンという協会があり、正式に認定されるためにはいくつかの要件を満たす必要があるらしい。そんなことも初めて知りました。
岡山県矢掛町の矢掛屋のほか、旅色でも取り上げられた「NIPPONIA HOTEL竹原 製塩町」など西日本にアルベルゴ・ディフーゾが多くあることがわかりました。
5つの施設からなる「THE GENERAL KYOTO」
さて、旅好きならこういう形態のホテルがあるんだと座学で学んだら泊まってみたいと思うのが常。
いつもは、大学生の息子に会いに日帰りで京都に行っているのですが、今回はアルベルゴ・ディフーゾを体感するべく泊まりに変更。「THE GENERAL KYOTO 高辻麩屋町」へ行ってきました。
「THE GENERAL KYOTO」は、主に鴨川の西岸付近の四条と五条の間に5つの施設を有します。残念ながら今はコロナで高辻麩屋町と高辻富小路のみの営業となっています。
THE GENERAL KYOTO高辻麩屋町
わたしが予約したのは、高辻麩屋町と高辻富小路のどちらに泊まるか直前にならないとわからないという訳ありプランでした。ただこれも建物が複数あるアルベルゴ・ディフーゾらしいな、と思いかえってワクワク感を掻き立ててくれるものでした。
こちらお部屋はバスタブがなくシャワーのみでした。洗面台は、居室に備え付けられているタイプです。
コモンスペースが充実
居室が過ごしやすいのはいうまでもないのですが、アルベルゴ・ディフーゾを語る上で忘れてはならないのがコモンスペースの充実度。複数の施設でおもてなしを提供するために、アルベルゴ・ディフーゾには様々な設備が整えられています。
こちらの和室は、イベントが開かれている時以外は自由に利用できます。静かに瞑想に耽るのもいいですね。
コロナで一部利用が制限されているようですがジムまであります。高級ホテルに泊まっているかのような錯覚をしてしまいましたが、宿泊料金もシティホテルに泊まっているのと変わりません。
こちらは高辻麩屋町のラウンジ。ここでは、他の建物で宿泊している方もフリードリンクを楽しむことができます。
なんと、ワインまでありました。夜遅くでも開いていたのでひとりしっぽり楽しんでしまいました。ふふふ。
フロント前には謎の和室が……? と思っていたら、ここは、茶室でした! 予約制ですが茶道教室を開いてくれるんだそうです。こんなホテルなかなかないですね!
施設の充実度に驚きです。
THE GENERAL KYOTO を見て回る
さて、高辻麩屋町の建物を出てアルベルゴ・ディフーゾを体感。こちらは高辻富小路の建物です。
こちらにもラウンジがあります。もちろん高辻麩屋町以外の宿泊者も利用することができます。ワインの他にビールもありました。これが無料ってすごい。
中庭の向こうにはバーも。バーは、ここ高辻富小路と、臨時休館中の大和大路にあります。
お客さんがいたので中の写真は控えましたが、ワインの向こうはレストラン。食事付きプランだと他の建物の方もこちらに来ることになります。
高辻富小路の建物の隣は町屋を改装した富小路SALON。和朝食をオーダーした方はこちらで食事が取れるそうです。1,800円ですがこんな町屋で食事する体験ができるなら高くないのではないでしょうか。
他の建物も少しご紹介します。こちらは仏光寺富小路。今はゲストキッチンのみ営業していて、調理を楽しむことができます。
臨時休業中の仏光寺麩屋町。
町屋1棟分の敷地に建てられています。コモンスペースはアートギャラリーになっていてオープンしていれば宿泊者は自由に鑑賞できるはずの場所でした。
ひとつだけ少し離れた鴨川の東にある大和大路。金色の鉢が印象的です。今は臨時休業中ですがこちらにもバーがあり、夜の祇園を楽しむことができます。
街の回遊が地域活性につながる
ホテルのカードキーと一緒に渡された小さな紙。載せるのは控えますが裏面にQRコードが6つ書かれていて、和食・洋食などジャンル別に近隣のお店を紹介してくれています。おお、街を回遊することで地域も活性化させる。これぞアルベルゴ・ディフーゾ!
わたしは四条烏丸で店を予約してしまっていたのでそちらで食事してしまいましたが、ここで見つけた店にすればよかったと少し後悔しました。
( 写真は食事をした六白屋の湯葉あんかけご飯。おいしくいただきました )
夜道を歩いてみましたが、魅力的なお店がたくさんあるエリアです。
かなり盛りだくさんの施設があって全部を楽しむことはできませんでしたが、都会の中のアルベルゴ・ディフーゾとはどんなものか体感することができました。次はコンセプトの違う別の建物に泊まりたい、富小路SALONで和朝食食べたい、とすでに次の楽しみ方を考えてしまったりしています。
◆THE GENERAL KYOTO Takatsuji Fuyacho <高辻麩屋町>
住所:京都市下京区麩屋町通高辻上る鍋屋町241-1
◆THE GENERAL KYOTO Bukkoji Tominokoji <仏光寺富小路>
住所:京都市下京区富小路通高辻上る筋屋町152
◆THE GENERAL KYOTO Bukkoji Fuyacho <仏光寺麩屋町>
住所:京都市下京区麩屋町通綾小路下る俵屋町298
◆THE GENERAL KYOTO Takatsuji Tominokoji <高辻富小路>
住所:京都府京都市下京区富小路通高辻下る恵美須屋町187
◆THE GENERAL KYOTO Yamatooji <大和大路>
住所:京都府京都市東山区大和大路通四条下る大和町18
◆予約直通番号:075-746-3928
ホテル代表番号:075-746-3697
※情報は取材時のものです。最新情報は公式HPをご確認ください。
ところで月刊旅色4月号は「まちに泊まる」がテーマ。宿泊施設が複数分かれていなくても街を深く知ることができたり、回遊できたりする宿泊ができればテーマに沿ったステイの仕方になるのでは? そうやって視野を広げてみるとアルベルゴ・ディフーゾ以外にも仕掛けをしている宿がありました。すぐには行けないですけどいつか紹介したいですね! 新しい旅のアイデアが次々浮かんでワクワクしてます。