【今月の旅写真】冬の輝き イルミネーションを探して~さいたま新都心~
一年で一番夜の時間が長い冬至を迎える12月は、街中にイルミネーションの輝きが増していきます。今回は、駅を中心とした東西で異なるカラーのイルミネーションが見られ、都心からもアクセスがいい、さいたま新都心に行ってきました。日が落ちてから点灯するイルミネーションを撮影するときのカメラの設定や、撮影のコツもご紹介いたします。
Text&Photo:こばやしかをる
撮影機材: RICOH GRⅢ
目次
さいたま新都心ってどんなところ?
今回いち早くイルミネーションが点灯すると知って訪れたのは、「さいたまスーパーアリーナ」で有名なさいたま新都心駅周辺。駅を中心として、高層オフィスビルなどが立ち並ぶ埼玉県内でも有数のビジネス拠点です。駅直結の大型ショッピングモール「コクーンシティ(COCOON CITY)」もあります。
2016年に上野東京ライン(宇都宮線・高崎線)が開業し、東京、新宿からも直通で約40分程度とアクセス抜群の立地で、利用者は年々増加傾向。さいたま市役所の本庁舎の移転整備や、2031年度を目途にさいたま市役所本庁舎が新都心バスターミナルに移転することが発表されるなど、これからも発展が期待されている地域です。
青く輝く世界 けやきひろばの「Brilliant Earth Garden」
さいたま新都心駅改札を出て左側(西口)へ向かうと、さいたまスーパーアリーナがあり、そのふもとには、「たまアリ タウン けやきひろば」があります。ここでは、「イルミネーション2022-23 Brilliant Earth Garden」が開催中。辺り一面を鮮やかに照らす青い空間が出迎えてくれました。青く美しく輝く地球をイメージしたイルミネーションの下では、友達同士、家族、恋人たちが静かに語らう姿が印象的でした。鎮静の色「青」がもたらす効果かもしれません。
撮影ポイント:イルミネーションを撮影する時に、初めにカメラで設定しておきたいのが、ホワイトバランス(WB)です。スマホカメラなどはWBがオートになっているため、白っぽくなりやすいですが、カメラではWBを「太陽光」にしておくことで、肉眼に近い色に見えます。特に、温かみのある色はWBを「太陽光」にして撮影しましょう。
けやきひろばの青い空間の中に、ひと際鮮やかに輝くアクリル製のドームに覆われた光のオブジェがありました。ゆっくりとLEDの色が変化し、ドームの中と青いけやき並木が重なり合う幻想的な演出は、確かに地球のように見えます。
撮影ポイント:アクリルやガラスなど透明で反射する面がある場合、カメラのレンズをぴったりとアクリル面にくっつけて撮影することで映り込みを回避できます。
ビル施設の吹き抜けには大きなオーナメントが飾られていましたが、「見たままでは魅力に欠けるかも」と思い、多重露光撮影を行い、玉ボケを使って優しく広がる光の印象を加えてみました。
撮影ポイント:多重露光とは、2枚以上の撮影を行い、重ね合わせ、1枚の画像に仕上げる撮影方法のこと。1枚目に黒い被写体や影、濃い色を撮影し、その上に2枚目の被写体を重ねて撮影するというイメージです。カメラならではの機能ですので、お手持ちのカメラに機能が付属しているか確認しておきましょう。
けやきひろばでは、「いちごづくしのクリスマス!〜Very Berry Christmas〜」がコンセプトのクリスマスマーケットが12月8日(木)~25日(日)に開催される予定。スイーツ好きな私はとても気になります! また、イルミネーション×プロジェクションマッピングのコラボレーションも予定されているようで、これからのお出かけも期待できそうです。
◆たまアリ△タウンけやきひろば イルミネーション 「Brilliant Earth Garden」
点灯期間:2022年11月12日(土)~2023年2月14日(火)
点灯時間:17:00~24:00
住所:埼玉県さいたま市中央区新都心8
アクセス:JR京浜東北線・上野東京ライン(宇都宮線・高崎線) さいたま新都心駅より徒歩約3分、JR埼京線 北与野駅より徒歩約7分
シャンパンゴールドに輝くコクーンシティの「Sparkling Milky Way」
静かな空間のけやきひろばを後にし、駅東口側に位置する「コクーンシティ(COCOON CITY)」に向かいました。コクーンシティは約23000平方メートルという広大な敷地に、コクーン1・コクーン2・コクーン3と、パークサイドビルの4棟で構成された100の専門店とレストランが入居する大型ショッピングモールです。
今年のイルミネーションテーマは「Sparkling Milky Way」。過去最大級とされる約40万球の暖かなシャンパンゴールドカラーが光りを放ちます。ウェルカムツリーの前では、皆さん楽しそうに記念撮影をしていました。寒さの増す季節にショッピングモール全体が暖かい色に包まれていて、ほっこりとした気持ちになれます。イルミネーションを背景に、そこかしこでセルフィー撮影をされている方も多く、皆さん記念撮影に夢中です。
撮影ポイント:カメラの設定をマクロモードにしてツリーに近づき、オーナメントにピントを合わせて背景にボケをつくったり、人々の様子を入れたり。また、少し離れた場所から会場全体の様子を撮影するなど、バリエーションを持たせた撮影を心掛けて何パターンも撮影しておきます。楽しそうな場の雰囲気を取り入れて撮影するのがコツです。
マクロモードの使いこなしは、前回の記事で花の撮影で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
コクーンシティでも、けやきひろば同様にクリスマスマーケットが12月21日(水)~25日(日)に開催される予定です。なお、クリスマスツリーは12月25日(日)までの点灯となっています。
◆コクーンシティ イルミネーション 「Sparkling Milky Way」
点灯期間:2022年11月12日(土)~2023年2月14日(火) ※クリスマスツリーなど一部は12月25日(日)で終了
点灯時間:17:00~23:00
住所:埼玉県さいたま市大宮区吉敷町4丁目263-1
営業時間:10:00~21:00
アクセス:JR京浜東北線・上野東京ライン(宇都宮線・高崎線) さいたま新都心駅東口より徒歩すぐ、JR埼京線 北与野駅より徒歩約8分
ガトーフェスタハラダのさいたま新都心店限定メニュー
屋外でカメラの設定をあれこれと駆使しながら撮影をしていると、夢中になりすぎて気が付かないうちに体が疲れていることも多いものです。そんな時に立ち寄りたいのが、コクーン2に出店している「ガトーフェスタハラダ」のカフェ。ツリーのあるコクーンひろばに近い入口から入ると正面に見えます。
食事系メニューとして、甘くないオードブルラスク「グーテ・デ・ロワ ソムリエ」が入った限定ホットサンドウィッチをいただきました。こちらは、さいたま新都心店限定メニューということで、スタッフさんのおすすめです。ハムに包まれたコクのある滑らかなチーズがたっぷりと、その中のラスクの食感も楽しく、時折スパイスの香りが感じられる贅沢な一品です。
どうしても食べたかったのは、ソフトクリームにガトーラスクを添えた「ソフトクリーム・デ・ロワ」。普段、牧場などで食べるソフトクリームを想像していたところ、これが驚きの味! 牛乳、生クリーム、クリームチーズ、が溶け合わさったようなクリーミーで濃厚な味わいで、ガトーラスクのシュガーとサクサクの軽い食感がマッチしてクセになります。
イルミネーションだけでなく限定メニューまで味わって、気持ちまでホクホクする時間を過ごせました。
◆ガトーフェスタハラダ さいたま新都心店
住所:埼玉県さいたま市大宮区吉敷町4丁目263-1 コクーン2・1階
営業時間:10:00 ~ 21:00
おわりに
さいたま新都心には初めて訪れたのですが、イメージが異なる2色のイルミネーションが楽しめるのはもちろんのこと、規模の大きさにも驚きました。ショッピングを楽しみながら堪能できるイルミネーションは贅沢で優雅な環境といえます。これからの時期はキャンドルナイトに、クリスマスマーケットも開催され、冬のイベントはこれからますます盛り上がりそう。
友人と、恋人と、家族と、もちろんひとりでも! 光の輝きに癒されながら、おいしいものを味わって、楽しく年末を迎えたいですね。