「COEDOビール」が飲めるレストランで生まれていた“幸せの循環”
川越は路面店が多く、まちを歩くとたくさんの人が食べ飲みしていますが、なかでも「COEDO ビール」を手にしている人を見かけます。今回はそんな川越の代表的なお酒「COEDO ビール」の醸造所を併設した「COEDO BREWERY THE RESTAURANT」に注目。開店時間から大勢のお客さんが訪れる人気店ですが、お店作りには川越のまちへの思いが元となっていました。
※記事内の料金表示はレストランでの提供料金です。
目次
「COEDO BREWERY THE RESTAURANT」とは
このレストランの原点は 1996 年に川越市で誕生した醸造所「コエドブルワリー」。川越地域のさつまいもを使ったビールを醸造することに成功し、現在では川越のみならず、国際的なビールコンテストで表彰されるほど世界中で愛されるビールをつくっています。そんな「コエドブルワリー」でつくられるさまざまなビールを味わえる場所として2020年7月22日に誕生したのが「COEDO BREWERY THE RESTAURANT」です。
場所は、2020年6月に川越駅西口にできた複合施設「U_PLACE」の1階。全面ガラス張りの明るい空間に、重厚感のある座席、そして席からは発酵タンクやタップが眺められます。これはまさに、醸造所併設だからこその景色。発酵タンクの存在感や、お店のスタッフさんがタップからビールを注いでくれる姿に、満足感も一層高まります。
「ブルワリーのある街づくりの共創」を目指す理由
もともと川越では、土地を豊かにするために緑肥となる麦は収穫されていませんでしたが、COEDO の母体である株式会社協同商事が「この麦を使ってビールをつくろう!」と考え、コエドブルワリーは始まりました。そして1996年に川越地域のさつまいもを使ったビールが開発され、現在の代表商品である「紅赤-Beniaka-」(580円/Sサイズ)が製造されるように。
「COEDO BREWERY THE RESTAURANT」は「蔵の街」などの観光名所が集まる東側ではなく、西側にあります。観光客も訪れていますが、第一のお客さんは地元の方だそう。川越のまちに住む人たちが「COEDOビール」と食事を日常のように楽しめる場所として、もちろん、観光で訪れた人たちにも、川越旅ならここ! と足を運んでもらいたいと願いを込めて誕生したレストランなのです。
そしてこのレストランの注目はもうひとつ。それは、併設された「COEDO KIOSK」です。「COEDOビール」の缶・瓶の販売のほか、なんとビールの量り売りを行っている場所。 専用のペットボトル(450ml)やグロウラー(ビールの持ち運びができる専用の水筒)も販売していますが、地元の方が容器を持参して購入しに来ることも多いそう。駅チカで気軽に食事とビールが楽しめるレストランを作り、さらには量り売りも提供することで、「ブルワリーのある街づくりの共創」を目指しているそうです。
ビール×中華のペアリング! こだわりのメニューにも注目を
ちなみに レストランの食事メニューは地域の食材を使った中華料理。「COEDOビール」とのアリングが最強で、なかでもぜひ味わってほしいという一品を教えてもらいました。イチオシのビールもあわせて紹介します。
「コエドブルワリー」の代表取締役である朝霧重治さんがおすすめするのは「ハウスエール(580円/Sサイズ)」。このレストランのためだけにつくられた特別なビールです。埼玉県産の柚子が使われているのですが、実は同県の毛呂山町は日本最古の柚子産地で、柚子を使った郷土料理もあるそう。フルーティーな香りが鼻に抜けるので、ビールの苦みが得意でないという方にも飲んでほしいです。
レストラン料理長の長瀬和雄さんが挙げたのは、「伽羅-Kyara-」(580円/Sサイズ)。こちらは一般販売もされているビールで、「日本一ビールが好きです!」と語る長瀬さんが太鼓判を押しているのでぜひ飲んでおきたい一杯。生牡蠣との相性がよく、名前のとおり赤みがかった色合いが特徴です。スパイシーな香りとしっかりした飲みごたえで癖になる味わいとなっています。
料理は地元食材とオーガニック野菜を豊富に取り入れた、中華ベースの創作料理。朝霧社長おすすめの「小松菜焼売」は川越周辺で採れた小松菜を使用しています。実は小松菜は、年間を通して品質・量ともに安定的に生産されている埼玉の代表的な野菜なのだとか。ビールの原材料のみならず、料理にも川越育ちの素材を使うことで地域に還元しているんですね。
おわりに
「COEDO BREWERY THE RESTAURANT」では、提供されるビールや料理に川越産の素材を使用することはもちろん、「ビール醸造所があるまちに住んでいる人々に、そして訪れる人にその魅力を伝えたい」という思いを込めた空間づくりをしていました。地域の素材を使うことで地元の魅力を再発見し、観光客だけではなく地元の人にも受け入れられる店づくりをすることで、このレストランは提供する側・される側も“幸せ”を感じられる場になっているようです。川越の名物「COEDOビール」を飲むなら、ぜひこの“幸せの循環”が巡るこのレストランでどうぞ!
◆COEDO BREWERY THE RESTAURANT / COEDOKIOSK
住所:川越市脇田本町8番地1 U_PLACE1F
営業時間:昼11:30〜15:30(LO14:30)、夜16:30〜23:00(LO22:00)、土・日・祝日は 11:30~23:00(LO22:00) ※COEDOKIOSK は12:00〜20:00
電話番号:049-265-7857 ※COEDOKIOSK は049-265-3741
さらに、今回紹介した「COEDO BREWERY THE RESTAURANT」は「飲み旅-NOMITABI-チャンネル」にも登場しています! 「お酒とおつまみを楽しむ“飲み旅”から、その町を知る」をテーマに、町の魅力や飲み旅の楽しみ方を深掘りしていくYouTube番組で、5月26日(金)から川越市を特集しています。今回ははんにゃ. 金田さんと我が家 坪倉さんのコンビが旅をしていますよ。お二人はCOEDOビールを飲んでどんなコメントをしたのか、ぜひご覧ください。