5月5日は、ドライブの日! 高級オープンカーでリッチな旅へ【沖縄・那覇】

旅色LIKESライター・トレンド旅担当のおんりです。5月5日は、「JAPAN SMART DRIVER プロジェクト」によって制定された「たのしくドライブする日」。今回はそれにちなんで、沖縄でポルシェをレンタルした体験をご紹介します。高級外車に乗ってみたい方や、沖縄をオープンカーで走りたい方必見です! それでは、早速ゴーゴー!
目次
スタートは夫からの提案
私の夫は車好きです。「車好き」といっても様々なジャンルがありますが、「フェラーリやポルシェなどの高級外車好き」という典型的なミーハータイプ。その夫が、今回の沖縄旅行が決まった際、「レンタカー代も出すし、予約や手続きもすべてやるので、外車のオープンカーをレンタルしたい」と相談してきました。いつも私が旅行の計画や手配をすべて行うので、「珍しいなぁ」と思いつつ、レンタカーの手配を夫に任せてみることに。
憧れのポルシェと旅に出る
豊見城市にある輸入車専門レンタカー「ユニバースレンタカー」は、那覇空港から車で約15分ほど。人気の高い最新の輸入車を厳選して用意していて、コンパクトカーからSUV、スポーツカーまで幅広いラインアップがずらりと並びます。空港からの送迎のタクシー代はお店側が負担してくれて、ガソリンの満タン返しも不要だそう。時間に追われがちな旅先ではとても有難いサービスです。
今回レンタルしたのは、ポルシェ ボクスター981です。車体は黒で、雨風を凌ぐための幌(ほろ)は赤という色の組み合わせが大人っぽくてカッコいい。ちなみに「ボクスター」という名前は、水平対向エンジンの「ボクサー」と「ロードスターデザイン※1」を組み合わせた造語からきているそうです。
※1 オーブンカーの一種。幌(ほろ)を持ち、2ドアのもの。
トランクは前後2ヶ所。心配していたスーツケース(60リットル)は、まったく問題なく収納することができました。通常ボンネットにあるはずのエンジンは、ちょうど幌の下あたりにおさまっています。上下に薄い水平対向エンジンだからなせる業(わざ)なのだそうですが、「エンジンはフロントにあるもの」と思っていた私は、最後までピンと来ないままでした。
乗り込もうとうすると車高が低く、乗用車と比べると乗り降りしづらい……。今回の服装がパンツスタイルだったので大丈夫でしたが、ミニのタイトスカートなどは要注意です。
ラグジュアリーかつ上品な感じの内装。
車内はベージュの柔らかい色合いで統一され、落ち着いた高級感が漂っていました。エンジンをかけると、「ブォン!」とけっこうな音がしてびっくりしましたが、夫曰くこの音がたまらないらしいです。「運転してみる? 」と聞かれましたが、慣れない土地で、慣れない車で、しかも高級車なんて恐れ多くて運転できない、と丁重にお断りしました。
1日目は、信号と渋滞が多い那覇市内移動が多く、ハンドルの重さが想定外だった夫はあまりボクスターの良さを感じられなかったよう。「なんか思ってたほどよくないかも……」とやや落胆気味の様子でした。
走りの楽しさを体感する国道58号線を
景色との一体感が、オープンカーならでは。
2日目は、沖縄北部のやんばるエリアにある「大石林山(だいせきりんざん)」へ向かうことに。ホテルがある沖縄中部の恩納村から、目的地の「大石林山」までは車で約1時間半ほどの道のりです。沖縄旅ではおなじみの国道58号線を海沿いに走るルートは、信号が少なく、まっすぐな道が続く格好のドライブコース。夫は昨日とはうってかわって、「加速の伸びがスムーズ! ハンドルもこれくらい重い方が安定するのかも」「うわー、最高! 楽しか~! 人生で3本の指に入る楽しさかもしれん! 」と終始ハイテンションでした。こんなにテンションが高い夫を見たのは、新婚旅行以来かも。感情は伝染するものらしく、ご機嫌な夫を見ていると、なんだか私も楽しくなってしまいました。
ルーフの開閉は電動で、手元のボタンひとつで簡単に行うことができます。一連の流れは、まるで軟体動物の動きを見ているようで、思わず意味もなく開閉させてしまいました。夫がよくモノマネをしている自動車評論家の徳大寺有恒(ありつね)さんは、生前「コンバーチブル※2 はトップを上げているときと下ろしているときで表情が違ってくるから、色選びは大切なんだよ」とおっしゃっていたそう。徳大寺先生、赤と黒の組み合わせはいかがでしょうか?
※2 折り畳み式の屋根を持つオープンカーの名称。「変換できる」という意味の英語に由来している。
夕日が沈む時間帯は、とりわけ美しい!
3月末の沖縄は、暑くも寒くもなくとても過ごしやすい気候。とはいえ日中は日差しが厳しいので、フルオープンにして走るなら8:00~10:00と16:00~19:00の時間帯がおススメです。朝はにぎやかな鳥たちのさえずりが聴こえ、陽が落ちるまでの間は刻々と変わっていく空の色を楽しむことができます。窓から見える景色と、空との一体感を味わえるのがオープンカーならではの醍醐味です。
絶景を楽しむ古宇利(こうり)大橋へ
空へ向かって伸びているような古宇利大橋。
帰りは「せっかく沖縄に来たのだから、きれいな海を楽しみたい! 」ということで、古宇利島(こうりじま)に寄ることに。今帰仁(なきじん)村の古宇利島と、名護市の屋我地(やがじ)島を結ぶ古宇利大橋は、海の上を走っているような気分が味わえる人気のドライブコースです。
絶景の古宇利大橋を渡り、ビーチ周辺を散策したり、しばらく海を眺めたり……。ゆったりとした時間を過ごしました。
私が唯一、残念に感じたのはカップホルダー。グローブボックスの上に収納されていて、一見するとどこにあるのかわかりません。ホルダーはスイングするように飛び出してきますが、プラスチック製でガタつきがあり、カップのサイズの調節も手動でスムーズにいきません。力をいれると「バキッ」と折れそうなくらい華奢で不安定です。「せっかく高級感がある車なのにもったいない」と夫に訴えてみましたが、「そんなの、運転のおもしろさに比べればどうでもいい」と言い切られてしまいました。細部の造りや収納は、全体的な印象を決める重要なポイントだと思うのですが、どこを重視するかは人ぞれぞれですね。
心にもエンジンをかけよう
タイヤにももちろんポルシェマーク。
こうして3日間のポルシェ ボクスターでのドライブ旅は終了しました。気になるレンタル代は、2泊3日で約56,000円也。安いと感じるか高いと感じるかは人それぞれですが、夫は念願叶って大満足だったよう! すっかり虜になり、しばらくの間「ポルシェを運転した感覚がまだ残っているから、家の車を運転したくない」と余韻に浸っていました。その姿はまるで推しのアイドルと握手して「手を洗いたくない」という熱烈なファンのようでした。
ポルシェ ボクスターのコンセプトの中に、「日常から退屈を奪う」というフレーズがあります。せっかくドライブ旅に行くなら、憧れの高級車で心弾むような非日常の旅に出かけてみてはいかがでしょうか。