【兵庫】洋食界を牽引してきた港町・神戸の、地域プロデューサーおすすめフレンチ4選

1868年の開港以来、多くの外国人が出入りし独自の文化を築いてきた神戸。海と山に挟まれた自然豊かなまりでもあり、海の幸・山の幸が味わえるお店や、星付きレストランの味を受け継ぐお店、有名ホテル出身のお店など、バリエーション豊かなフランス料理店が点在しています。今回は兵庫出身で、関西で活躍する旅色の地域プロデューサー・土岐さんが、現地を巡ったからこそ知り得たおすすめのフレンチを4つ紹介します。
目次
地域プロデューサー・土岐のプロフィール

兵庫県出身の25歳。地元兵庫の魅力を発信すべく、日々奮闘中。国内外問わず旅行に行くのが好きです。まだまだ知らないエリアの魅力をお伝えします。
名店で腕を磨いたシェフこだわりの料理を黒の世界で「Ito wabisabi」【三宮(さんのみや)】
電鉄各線の三宮駅やバスターミナルがあり、市内外の交通の結節点となっている三宮。大型の商業施設やホテルが集い、神戸観光の拠点にぴったりです。そんな三宮を中心にダイニングバーを経営している「WABiSABi」が、新たに開いたレストランバーが「Ito wabisabi」。シェフが直接食材や食器を買い付け、素材や人との繋がりを大切にしているのだそう。シェフとバーテンダーが完成前に組み合わせを最終確認するなどペアリングもこだわっています。
店内は黒で統一されたスタイリッシュな空間。五感を澄まして料理を堪能できるように、と感じられる仕掛けに胸が高鳴ります。シェフが独自に開拓した素材たちを、余すことなくいただきましょう。
北野で愛され続けてきた異人館でいただく「la Maison de GRACIANI KOBE KITANO」【北野】
三宮から坂を登ったところにある北野エリア。1868年の神戸開港以降、外国人が住居を構え、今も当時の洋館が数多く残っています。明治41年に貿易商を営むフランス人の一家の住まいとして建てられた「旧グラシアニ邸」もそれらのうちの一つですが、本格的なフレンチを異人館でいただけるのは貴重です。2013年にレストランに改装、地元の食材を中心に、世界各地選りすぐりの旬の食材を取り寄せた創作フレンチを楽しめます。「丹波や淡路など、兵庫県各地の食材を活かした地産地消フレンチは格別です!」
メインダイニング、3つのサロン、レセプションの5つのスペースがあり、シーンやその時の気分で選べます。高級感が漂う外観ながら、スタッフのアットホームさを感じられる接客に心が和むこと間違いなし。
洗練された料理にエルメス、バカラなどの器が華を添える「ル・レストラン マロニエ」【元町】

食器やグラスもエルメスやバカラなどを使うこだわり
日本三大中華街の一つ・南京町とともに神戸の都心商業地として140年ほど前から栄えてきた元町。創業100年を超える老舗と新店舗が混在し、港町・神戸ならではのファッションやグルメなどの300店舗以上が軒を連ねています。そんな活気あるまちの駅から徒歩約6分と好立地な場に位置する「ル・レストラン マロニエ」。フランスから帰国後、有名ホテルで総料理長も務めたオーナーが開いた店で、コースは旬の食材や高級食材を贅沢に使った逸品が揃います。
料理にはソムリエが厳選したワインを。敷居の高さを忘れて、本格的なフレンチをいただく。おしゃれで贅沢なひと時を過ごしましょう。

専属パン職人の焼き立てパンを好きなだけ「ブーランジェリーカフェダイニング ロビンソン神戸」【旧居留地】
明治時代から洋館が立ち、歴史と革新が共存する旧居留地エリア。その一角にあるロビンソンは、自家製パンが自慢。店内奥にはパンを作る工房があり、専属のパン職人・ブーランジェが一つひとつ手作りしています。ハード系からソフト系まで常時10種類ほど幅広く取り揃え、ランチを注文すればおかわり自由! メインメニューでは絹のようなやわらかさとモチモチとした食感が特徴の、淡路島産生パスタを使った「極上生パスタ」が人気です。
ブーランジェパンを作っている姿が見られるブースがあり、約7mの天井高を誇るメインダイニングをはじめ広々して開放的な店内は、女性客が多いのもうなずけます。神戸を代表する舶来の食・パンを心ゆくまで楽しんでみては。

おわりに
外国人を受け入れる素地が明治より形成されてきた神戸。フレンチも本場フランス人のみならず、今や地元の人々にとっても常連として愛される店も少なくありません。また、いまも続々と関心を呼ぶお店がオープンしています。早くから日本の洋食界を牽引し、話題に事欠かない神戸のフレンチ、どのお店にするか悩んだら、土岐さんイチオシグルメを楽しんでみては? 神戸市の魅力は『月刊旅色6月号』の誌面でより知れますよ。