【ゆるキャン△3期聖地巡礼】静岡・大井川編! デス・ブリッジ&橋のハシゴ旅を徹底解説
山梨を舞台に女子高校生たちがキャンプをする様子をゆるやかに描く「ゆるキャン△」。2024年4月にはTVアニメでSEASON3の放送が開始されました。3〜6話には、大井川流域にかかる数々の吊り橋が登場しました。画面越しに広がる絶景を見て、実際に渡ってみたいと感じた人も多いのではないでしょうか。登場したすべての吊り橋を渡った経験がある旅色LIKESライター/トラベルコンシェルジュのみっちゃんが、アニメには描かれなかった現地の魅力やアクセス方法などを徹底解説! オススメのドライブプランもご紹介します。「ゆるキャン△ SEASON3」の聖地巡礼を計画している方は必見です。
目次
聖地巡礼の始まりは、大井川鐵道「千頭駅」
物語は、「奥大井」と呼ばれるエリアを中心に展開します。このエリアの観光の玄関口として知られる「千頭(せんず)駅」は、「アプト式列車」の始発駅でもあり、聖地巡礼の旅のスタート地点でもあります。
今回は、アニメに登場する順番に沿ってスポットを紹介していきます。それでは、「ゆるキャン△ SEASON3」の世界に触れてみましょう!
初心者も安心! 千頭駅近くの「両国吊橋」&「小山の吊り橋」
両国吊橋(恐怖度:★☆☆☆☆)
千頭駅から車で約3分。作品内で一番最初に登場する「両国吊橋」に到着します。
千頭方面から進行方向左側に見えますが、入口が少し分かりにくいので近づいてきたらスピートを落として注意しましょう。私は、通り過ぎてしまいました。
並行する両国橋ができるまでは、上流に住む住民が千頭へ行くための主要な生活道路橋でした。大井川鐵道「南アルプスあぷとライン」の真上にかかる吊り橋で井川線の車両区を見ることができます。ほとんど揺れはなく、吊り橋初心者や子どもも安心です。
◆両国の吊橋
住所:静岡県榛原郡川根本町千頭
電話:0547-59-2746(川根本町観光協会)
駐車場:あり
小山の吊り橋(恐怖度:★☆☆☆☆)
しっかりとした造りで橋幅も広くすれ違いもできます。両国吊橋と同様に揺れも感じませんでした。この橋は、アヤちゃんが、想像力で紅葉に補正をかけるという特技を披露したあの橋。作品内ではこの橋で人慣れしたタヌキの親子とすれ違っていますが、本当に動物たちにも利用されています。糞や食べ残しなどが落ちている吊り橋が多かったので絶景だけに見とれず、足元にも要注意です。
周辺には民家が点在し、今でも地域の生活道路として活躍しています。小山の吊り橋は観光地ではないので、駐車場はなく、道幅も車のすれ違いができないほど狭く周辺にも駐車できません。約450メートル離れた川根小山駅に駐車して歩いていくのがオススメです。
◆小山の吊り橋
住所:静岡県榛原郡川根本町奥泉
電話:0547-59-2746(川根本町観光協会)
駐車場:なし
リンちゃんのダジャレが炸裂した「八橋小道ラブロマンスロード」へ
小山の吊り橋から県道77号線を北上して約5分で、奥泉交差点(Y字路)に差し掛かります。ここを右折し、長島ダムを越え、接岨湖(せっそこ)を右手に見ながら約15分走り、長島公園に到着。
南アルプス接岨大吊橋(恐怖度:★☆☆☆☆)
駐車場から接岨湖の方へ歩いていくと、突如、近代的な風貌の「南アルプス接岨(せっそ)大吊橋」が見えてきます。伝統的な吊り橋が残る大井川にあっては、異彩を放つ吊り橋で、大自然とのギャップが魅力的です。
鋼鉄製の頑丈な造りなので、高所が苦手なビビリな私でも、恐怖を感じることはありませんでした。橋の上からは南アルプスを一望でき、歩行者専用吊り橋としては全国でも有数の長さを誇るんだとか。
◆南アルプス接岨大吊橋
住所:静岡県榛原郡川根本町接岨
電話:0547-59-2746(川根本町観光協会)
駐車場:あり
八橋小道ラブロマンスロード(恐怖度:★★☆☆☆)
南アルプス接岨大吊橋を渡り終えると、八橋(やっぱし)小道ラブロマンスロードに到着します。博識で語彙力が高いリンちゃんから「やっぱし」というダジャレが飛び出し、クスっと笑ってしまうあのシーンです。
八橋小道は、1周約2キロメートルの1時間程度で周遊できる遊歩道。川沿いには「8つ」の小さな橋がかかっていて、接岨湖の湖面の美しさと山々の緑との組み合わせが最高なんです!
八橋小道の中で、私の推し吊り橋は六の橋「宮沢橋」です。
「何コレ危っ! 」上から見下ろすと、滑り台のように見えるし、もの凄くたわんでいる……。
でも、安心して下さい。恐怖感なく渡れてしまうんです。
日本一長い階段式の吊り橋で、スリル好きのアヤちゃんががっかりしているシーンで登場します。私は、内心ホッとしました。映えスポットにもなっています。
橋巡りのフルコースを堪能したアヤちゃんとリンちゃんですが、アニメでは「7つ」しか橋を渡っていません。実は登場していない「欅(けやき)橋」。7つの橋とは逆のルートで、現在は通行止めとなっています。これじゃ気づきませんよね。
八橋小道の吊り橋はそんなに恐怖感なく渡れますが、遊歩道には足場が悪い場所もあります。逆にこちらのほうが怖く感じることもありますのでご注意を! フルコースを堪能したあとは、ゆっくりしたいところなんですが、駐車場までの約1キロメートルの道のりが長く感じます。
◆八橋小道
住所:静岡県榛原郡川根本町
電話:0547-59-2746(川根本町観光協会)
駐車場:あり
腹ペコのなでしこちゃん登場! やっぱし、ダムカレー&川根茶ソフトでしょ
長島ダムカレー(ほっぺ落ち度:★★★★★)
アヤちゃんとリンちゃんが八橋小道の散策を終えた頃、腹ペコのなでしこちゃんが千頭駅に到着します。駅弁を買って食べるか、近くのお店で食べるか悩んでいるところ、ダムカレーのポスターを発見!
私も、なでしこちゃんが食べた「長島ダムカレー」をいただきました! エビフライは、長島ダムの放流を間近で見られる「しぶき橋」を、ベーコンは大井川鐵道の「アプト式列車」を、カレーの中に浮かぶ卵は「奥大井湖上駅」をイメージしているそうです。
見た目と味を堪能しつつ、醍醐味はここから。真ん中のご飯を崩し、ダムのようにカレーを放水! なでしこちゃんのいうとおり、遊び心のある料理っていいですよね。楽しくて、おいしいし、ここまで再現してしまうのがファンの性なんです。
◆cafeうえまる
住所:静岡県榛原郡川根本町千頭1215-12
電話:080-1620-0358
営業時間:11:00~16:30(LO16:00)
定休日:火曜日
駐車場:なし(近くの道の駅に駐車可)
川根茶ソフト(撮影注意度:★★★★☆)
ダムカレーを堪能した後は、千頭駅の目の前にある川根物産株式会社へ。なでしこちゃんが食後に食べていた「川根茶ソフト」も聖地巡礼には外せません!
目を閉じていても、お茶の香りと苦みが口いっぱいに広がっていきます。甘さ控えめで、さっぱりしています。訪問した日は、そこまで暑い日ではありませんでしたが、撮影をしていると、ソフトからポタポタ……。撮影後はサクッと食べましょう!
◆川根物産株式会社
住所:静岡県榛原郡川根本町千頭1216
電話:0547-59-2044
営業時間:8:00〜17:00
定休日:年末年始
駐車場:あり
車で行ける静岡最北の地、畑薙アタック! 井川大橋&畑薙大吊橋を目指して
アヤちゃん&リンちゃんは、さらに北上を続けます。八橋小道のある接岨峡温泉エリアまでは道が良いので気軽に行くことができますが、ここから先は少し覚悟が必要です。閑蔵駅(かんぞうえき)から井川までの「市道閑蔵線」は、地獄のデスロードとよばれています。
場所によってはすれ違いが難しく、まるで自宅のリビングのように、落石たちが各々の場所でくつろいでいます。冗談ではなく「険道(酷道)」なんです。ゆっくり気をつけて運転してくださいね。
【工事中】井川大橋(恐怖度:★★☆☆☆)
井川に着くと国道60号に入り、しばらく安心して運転できる道が続きます。そして、ライダーに人気の井川大橋に到着。
井川湖にかかる井川大橋は、なんと普通車でも渡れてしまう吊り橋なんです。車窓から、井川湖と南アルプス上河内岳(かみこうちだけ)を望むことができ、湖面までの高さはスリル満点! 車やバイクを駐車して撮影する際は、他の利用者の迷惑にならないように気をつけましょう。
しかし残念なことに現在は工事中で渡れません。工期は2024年9月30日までとなっていますが、少し遅れているとのこと。紅葉の時期までには終わるといいですね。
◆井川大橋
住所:静岡県静岡市葵区井川
電話:054-260-2377(井川ビジターセンター)
駐車場:なし
静岡最北の地「畑薙大吊橋」へ(恐怖度:★★★★★)
井川大橋の近くの商店で、おでんを食べてパワーチャージした、アヤちゃん&リンちゃん。車で行ける静岡最北の地、畑薙(はたなぎ)大吊橋を目指します。周辺にはお手洗いがないので途中の市営の温泉施設「白樺荘」に寄っておくと安心です。
千頭駅から約45キロメートル走って、車で行ける静岡最北の地、沼平ゲートに到着。険道(酷道)に気を遣い疲れました。リンちゃんがこの道をスクーターで通ったかと思うと、彼女は博識なだけでなく、精神力もすごいスーパー女子高生なんだなと想像力をかきたてられます。畑薙大吊橋までは、ここから林道を歩いて約2.8キロメートル。もうひと頑張り!
作品内では、ぬかるんでいる場面が描かれていたり、未舗装の林道という記事も多く見かけますが、実際には舗装されていて歩きやすい道です。工事車両と、落石たちにはご注意を。
沼平ゲートから約2キロメートル歩くと、畑薙大吊橋が見えてきます。遠目で見てもこの高さ。吊り橋まではあと少しです。
そうこうしているうちに、畑薙大吊橋に到着! 景色を楽しみながらゆっくり歩くと疲れも感じません。
足場が細く、手すりがスカスカ。極めつけはこの高さ。「もういいかな」と怖気づいているリンちゃん。高所恐怖症で渡る前にもかかわらずガクガクブルブルの私。でも、気合いを入れて渡ります!
風で揺れる橋。歩くたびにギシギシと鳴っている足場。山奥で整備がされていなくて、ボルトが抜けてしまうのでは? と邪推してしまうほどの恐怖感。でも、不思議なことにファインダー越しだと耐えられます。
吊り橋は、同じ道に戻らないといけないんですよね。一緒にスタートした70代の母は身軽でスタスタ。景色とスリルを楽しんでいます。
吊り橋を渡り終わった後、平衡感覚がおかしくなってしまったのか、体全体がグラグラします。この状態で、沼平ゲートまで約2.8キロメートルの道のりを歩いて戻ります。無理せず、ペース配分を考えて歩きましょう。
◆畑薙大吊橋
住所:静岡県静岡市葵区田代
電話:054-260-2377(井川ビジターセンター)
駐車場:あり
ゆで卵を目指して! 飛沫橋&奥大井湖上駅へ
ダムカレーでお腹を満たしたなでしこちゃん。千頭駅から井川線のアプト式列車に揺られてキャンプ場へ向かいます。
井川線はもともと大井川水系の水力発電所の建設資材を運ぶために造られた森林鉄道です。現在では、ゆっくりと山間を走り、終点の井川駅に到達するまでに61のトンネルと55の鉄橋を越えるんだとか。
カーブが多く、トンネルも小さいため、小型車両が使用されています。年季の入った車内は、片側に2席、通路を挟んで片側に1席。天井もイスも想像以上にミニサイズです。車窓からの景色を楽しむには2席側が見どころが多く、特にオススメなのが後方の席です。カーブに沿って進む車両の様子を見ることができます。
アプトいちしろ駅で下車し、名物の「合体」を見学したなでしこちゃんは、歩いてキャンプ場に向かいます。キャンプ場には泣きながら到着するのですが、その理由はアニメやコミックをご覧ください。
長島ダムかかる飛沫(しぶき)橋(恐怖度:★☆☆☆☆)
キャンプ場で場所取りを終えたなでしこちゃんが、ゆで卵を目指して先を急ぎ走っていると、道中で先ほど食べたダムカレーを思い出しながら、長島ダムの迫力に見惚れています。吊り橋がエビフライで、ダムが大盛りライス。そして、その向こうにはたっぷりのカレールーが!
アニメには描かれていませんが、飛沫橋まで行くと、ダム(カレールー)の放流を間近で見ることができます。風向きによってはミストシャワーになるので、夏場に行くとひんやりしていて気持ちいいですよ。撮影をする際は機材の防水対策を忘れずに。
飛沫橋まで行くのは少し大変でした。足場の悪い急な階段が待ち構えていますので、長島ダム駅へ行かれる方は、無理をせず、ゆっくりとペース配分を考えておくといいでしょう。
◆長島ダム
住所:静岡県榛原郡川根本町梅地3-34
電話:0547-59-1021(長島ダム管理事務所)
駐車場:あり
ゆで卵の正体は「奥大井湖上駅」(恐怖度:★★☆☆☆)
電車にギリギリ間に合ったなでしこちゃんは、長島ダム駅から2駅の奥大井湖上駅に到着。この駅はダム建設に伴う線路の付け替えによって1990年に開設された観光用の駅なんです。
ビュースポットまで移動し、ついに「ゆで卵」とご対面! 奥大井湖上駅はクール・ジャパン・アワードを受賞し、世界から注目される絶景なんです。近年は海外からの観光客も多く、奥大井の名所となっています。
季節ごとに変わる表情や日替わりの風景も魅力的です。この素晴らしい景観を目の当たりにすると、思わず言葉を失います。奥大井湖上駅には「ここは風の妖精たちの遊び場所」というプレートが設置されていますが、妖精たちが本当に現れてもおかしくないですね。納得です。
奥大井湖上駅からビュースポットまでは歩いて約20分。最初に「レインボーブリッジ」を渡ります。東京お台場にある「レインボーブリッジ」より先に完成していたのですが、東京の方が先に有名になってしまったので、真似して付けられた名前だと勘違いしている人も多いようです。
橋を渡り終えると、急階段や山道が待ち構えています。下りは踏ん張らないといけないので大変です。ここで裏技を! ビュースポットの近くにバス停があるので、片道はバスを利用すると、とても楽なんです。
◆奥大井湖上駅
住所:静岡県榛原郡川根本町犬間
電話:0547-59-2746(川根本町観光協会)
駐車場:あり(ビュースポットまで徒歩約10分)
エメラルドグリーンの湖上が絶景すぎる! 「夢の吊り橋」を目指して
アプトいちしろキャンプ場でキャンプを楽しんだ翌日に、アヤちゃん&リンちゃん&なでしこちゃんの3人で、寸又峡(すまたきょう)にある「夢の吊り橋」へ向かいます。寸又峡へ行くには、静岡県道77号(川根寸又峡線)を通ります。細くて狭い箇所もありますがバスも運行していてデスロードほどではないので安心です。
夢の吊り橋(恐怖度:★★☆☆☆)
最寄りの第3駐車場に車を停め寸又峡温泉街を通り、夢のつり橋入場ゲートに到着。そうそう、第3駐車場は2024年5月1日からタイムズの駐車場となっています。支払い方法は「キャッシュレス決済のみ」です!
入場ゲートからは比較的歩きやすい道が続きます。3人もおしゃべりを楽しみながら散策しています。
入場ゲートから約20分歩き、天使のトンネルを過ぎると出会える景色を見て、普段無口な父が「こりゃ~、人来るわ! 」とひとこと。ここが「夢の吊り橋」への入口です。世界最大級の旅行口コミサイトで「死ぬまでに渡りたい!? 世界の徒歩吊り橋 10選」に選ばれています。日本から選出されているのは、徳島のかずら橋と2つのみ。
更に10分ほど、少し急な階段と坂道を下って「夢の吊り橋」に到着です。公式HPによると、ゲートからは約30分。私達は、高齢の父のペースに合わせて休憩を入れたので約50分ほどで到着しました。
夢の吊り橋の高さは約8メートル。なでしこちゃんはブルブルで、アヤちゃんとリンちゃんは不敵な笑みを浮かべていました。前日に「畑薙大吊橋(デス・ブリッジ)」を渡ってきたので、免疫力がついたんだとか。
実際に「夢の吊り橋」を渡ってみると、高所恐怖症の私でさえ、エメラルドグリーンの湖面が広がる美しい景色に夢中になり、高い場所にいることを忘れてしまいました。美しい光景が、「夢に出てきそうな幻想的な橋だ」ということから、「夢の吊り橋」という名前がつけられたんだとか。「死ぬまでに渡りたい!? 世界の徒歩吊り橋 10選」に選ばれているのも納得です。
夢の吊り橋は、一度に10名までという制限があり、紅葉シーズンになると2時間以上も待たされることがあるのでご注意を。そして、重要なポイント! 今回は夢の吊り橋を往復し、来た道を戻れましたが、混雑時には一方通行になります。そうなると、約90分の「寸又峡プロムナードコース」を辿ることに。また、吊り橋を渡った先には304段の急階段が待ち構えていて、どんなにキツくても引き返せません。のんびり周るなら、3人のようにピークを避けて訪問するのがオススメです。
◆夢の吊り橋
住所:静岡県榛原郡川根本町千頭 寸又峡
電話:0547-59-1011(寸又峡美女づくりの湯観光事業協同組合)
駐車場:あり
最後の吊り橋へ! 塩郷の吊橋&蓬莱橋
夢のつり橋の散策を終えたアヤちゃん、リンちゃん、なでしこちゃんの3人は、渓流そばと温泉を堪能し、帰り道にある最後の吊り橋へ立ち寄ります。
塩郷の吊橋(恐怖度:★★★★☆)
千頭駅から国道473号を大井川に沿って金谷方面へ約20キロメートル走ると、塩郷の吊橋(しおごうのつりばし)が見えてきます。正式名称は、久野脇橋(くのわきばし)。2002年には、恋金橋(こいがねばし)という愛称もつけられました。現在では「塩郷の吊橋」と広く知られていて、正式名称や愛称を知る人の方が少ないといわれています。
大井川にかかる吊り橋の中で一番長い吊り橋で、周辺にはさえぎる障害物がなく、広くて眺めがいい吊り橋です。
足場は板2枚分と狭く、すれ違いのために所々で板が4枚になっています。風をダイレクトに受けることもあり、同じくらいの高さの夢の吊り橋より少し怖く感じました。
ここの醍醐味といえば、吊り橋ギリギリを通過していく大井川鐵道のSL。通過時間のタイミングで訪問すると、SLから吐き出される煙や蒸気が間近に! 他では味わえないスリルに出会えるのです。
◆塩郷の吊り橋
住所:静岡県榛原郡川根本町下泉1939
電話:0547-59-2746(川根本町観光協会)
駐車場:あり
蓬莱橋(恐怖度:★☆☆☆☆)
吊り橋めぐりを終えた3人。名残惜しいのですが、お別れの時がやってきました。またの再会を約束して出発するアヤちゃんの後ろ姿を見つめるリンちゃんとなでしこちゃん……が、しかし、「まだ帰りたくない! 」とアヤちゃんが引き返してきます。最後に、前日なでしこちゃんが情報をゲットしていた橋へ行くことになりました。
最後に3人が訪れたのは、「蓬莱橋(ほうらいばし)」。何の変哲もない木製の橋に見えますが、
蓬莱橋は、全長約897.4メートル、幅約2.4メートルの「世界一長い木造歩道橋」とギネス社に認定されています。大井川の流域は、日本一とか世界一とか多くてすごいですね。
「長い木=長生きの橋」、「全長897.4メートル(やくなし=厄なし」の語呂合わせにより、長寿や厄払いのパワースポットとしても人気なんだとか。晴れた日は日本一の富士山も見えちゃいます。
◆蓬莱橋
住所:静岡県島田市南2丁目地先
電話:0547-46-2844(島田市観光協会)
入橋料:中学生以上100円、小学生10円、幼児は無料
駐車場:あり
高齢の両親も大満足! ゆるキャン△聖地巡礼「橋のハシゴ旅」
当初はひとり旅を予定していましたが、出発する直前に両親にせがまれて、急遽一緒に行くことにしました。私(40代、運動不足)、父(70代、心臓疾患あり)と母(70代、人工透析患者)というメンバー構成。吊り橋めぐりと聞くと、「足場の悪い山道や階段など長い距離を歩かないと辿り着かない」とイメージする人も多いのではないでしょうか? 私もそんな不安を抱えていましたが、近年まれにみる両親の笑顔も見れて大満足の旅となりました。
実際に辿ったルートはこちら。ポイントは、最初に畑薙大吊橋(北)からスタートし南下していくこと。畑薙大吊橋では、日の出とともにゲートをスタートし、千頭駅にはお昼過ぎ頃、蓬莱橋には16時頃到着。夢の吊り橋以外の吊り橋は1日で周遊できました。高齢の両親のペースに合わせていますので、健脚の方であれば夢の吊り橋も含めて1日で周遊できると思います。もう少しゆとりを持つなら、キャンプや寸又峡温泉で1泊宿泊を挟み、翌日の早朝に夢の吊り橋を訪問するプランがオススメです。
大井川での聖地巡礼を終えた後、テレビアニメを再視聴する私。「ゆるキャン△」の心地よさの正体は何なんでしょうか?笑いあり、涙あり。彼女たちの「過度に寄り添わない、丁度よい距離感」なのかなと思います。次は、どこへ行こうかな?
多くの旅が実現しますように!