ケンカをしていても仲良くビールが飲める場所。秋の栃木・日光ビール旅

栃木県

2022.11.17

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ケンカをしていても仲良くビールが飲める場所。秋の栃木・日光ビール旅

みなさん、こーんにーちはーっ! すっかり秋が深まって、羽織ものが手放せなくなってきましたね。木々たちも色付き、衣替えをしているよう……歩きまわるのにちょうどいいこの季節が私は大好きです。こんな日には紅葉を楽しみながら散策をしたいところ。その先においしいビールがあればもう言うことなしです。ということで、秋らしくて気持ちのいい景色とおいしいビールを求めて、栃木県日光市に行ってきました!

目次

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あちらもこちらも日光へ続く道、ぶらり途中下車の旅

まぁまぁ、仲良くビールでも飲みましょうよ

ビール豆知識・「麦秋」って秋の季語?

掘り起こして食べる地元野菜

実は今回の旅、サイコロを振って途中下車する「リアル桃鉄」ビール旅でした

あちらもこちらも日光へ続く道、ぶらり途中下車の旅

この日は気持ちがいい秋晴れ! まさにビール旅日和ですね。気分がいいので、電車でゆっくりと日光まで向かうことにしました。スタートは浅草駅。

小腹が空いたので途中下車しながら散策することに。北千住で下車すると、なかなか雰囲気のいい商店街が目に飛び込んできました。北千住宿場町商店街の歴史は、江戸時代はじめの頃まで遡るのですが、ここには旧日光街道に面して「千住宿」が設けられていました。江戸四宿に数えられる大きな宿場町です。そして昭和25年にこの場所に商店街が作られたそう。これから向かう日光に続く道となっているわけですね。

一番上のお団子、顔に見える!

一番上のお団子、顔に見える!

北千住名物の団子で小腹を満たして、再び日光に向けて出発です。早速「花より団子」な旅になりそうな予感。

一度は降りてみたかった駅、春日部にも寄り道しましたよ。

アニメによく出てくるイトーヨーカドー。作品中では「サトーココノカドー」

春日部といえば、国民的人気アニメ・クレヨンしんちゃんの舞台となっているまちです。至るところにしんちゃんやその仲間がいて、しんちゃん世代としてはわくわくが止まりません! 子どもの頃は毎週アニメを楽しみにしていたなぁ~。

春日部にも江戸時代には「粕壁宿」という宿場町があり、日光へと続いていました。松尾芭蕉がおくのほそ道の紀行の時に一泊したんだそうですよ。

日光駅にあった顔はめパネルでパシャリ

日光駅にあった顔はめパネルでパシャリ

途中下車を繰り返しながらたっぷりと時間をかけ、ようやく日光に到着。日光といえば「日光東照宮」は欠かせませんね。私は今回初めて訪れたんですが、とにかく広い! びっくりするほど広い!! 徳川家康を祀っている神社で、強いパワーを持っていることで知られています。「見ざる聞かざる言わざる」でおなじみの三猿もばっちり見てきました。「見ざる聞かざる言わざる」というのは、いうことを聞かないわがままな子猿というわけではなく、「子どもに悪いものを見せない、聞かせない、言わせない」という意味だそうです。実際に訪れてみると初めて知ることが多くて、いろんな人に言いたくなっちゃいますね。私は常に楽しいものを見たいし、聞きたいし、言いたいです(笑)。

特にパワーが強いと言われている徳川家康の眠る奥宮や、私にとってのパワースポット・積み上げられたビール、酒の泉など(東照宮を訪れた際にはぜひ探してみてください!)見どころがたくさんありすぎて、いつの間にか6時間も経っていました。歩き回って喉がカラカラ。ビールを求めて東照宮を後にします。

ビールスポットを探しながら歩いていると、季節を感じることができました。この時はまだ一部でしたが、赤や黄色に色付く木々が美しいですね。

日光山内の入り口には、ハッと息を呑むような美しさの赤い橋が架かっています。橋の下の川も綺麗ですねぇ。水が綺麗な土地のビールっておいしいんだよな……あれ? だんだん川の水がビールに見えてきた……もう我慢できない。早くビールを摂取せねば!

まぁまぁ、仲良くビールでも飲みましょうよ

駅に向かって歩いていると素敵なお店を見つけました。お店の名前は「murmur“biiru”stand」。ムームー? なんて読むんだろう? 不思議な店名とショーケースに並ぶビールに惹かれ、吸い込まれるように店内へ。中には注文カウンターと立ち飲みテーブルが並んでいて、海外チックでお洒落な空間です。このお店は醸造所も兼ねていて、敷地内にあるタンクで仕込んだばかりのフレッシュなビールを味わうことができます。常時6種類の個性的なビールを楽しめるんだそう。

ブラウンブラウン ABV4.6% IBU10 Sサイズ500円(ABV:アルコール度数、IBU:苦味の単位)

ブラウンブラウン ABV4.6% IBU10 Sサイズ500円(ABV:アルコール度数、IBU:苦味の単位)

早速、「ブラウンブラウン」というビールを注文してみました。ほんのり甘い香りが漂うブラウンエール。口に含んでみるとカラメル系の麦芽の甘みのほかに、ハーブのようなスパイシーさも感じ、不思議な味わい。ひと口飲むごとにいろんな角度から風味や味わいがやってきて飲み飽きない! 店主さんに聞いてみると、シナモンが入っているんだそう。普段飲むビールではあまり感じたことのない不思議な味わいは、そこからきていたのね。

気になっていた店名の“murmur”ですが、読み方は“まぁまぁ”で、英語のmurmur(つぶやく、囁き)と日本語のまぁまぁをかけたんだとか! 観光地なので海外からの観光客も多く、ビールを通して日本も外国も関係なく仲良くしたい。ケンカしていても「まぁまぁ、仲良くビールでも飲みましょうよ」と声をかけ合うような雰囲気のあるお店作りをしたい、という想いが込められているみたいです。素敵な名前ですよね。さて、食前酒をいただいたところで、そろそろご飯の時間です。店主さんに本格イタリアンのお店でビールも飲めるというおすすめのお店を聞いたので、行ってみようと思います!

ビール豆知識・「麦秋」って秋の季語?

「麦秋」というのは麦の穂が実って収穫期を迎える季節、初夏のことを指します。秋の季語ではないんですね。ではどうして麦秋というんでしょう。麦にとっては「収穫の秋」ということでこう呼ばれるようになったようです。ビールも麦秋も夏の季語ですが、秋のビールもおいしいんですよ~。各ビール会社から期間限定で発売される秋ビールの特長は、色が濃くて芳醇な味わい、アルコール度数が少し高めで旨味たっぷりの秋の食材によく合います。春のビールはお花見にぴったりだし、桜の花びらを仕込みに使っている華やかなものもある。冬になればコク深い黒ビールをゆったりと飲んだり、温めてホットビールにしたりするのもいいですね。

掘り起こして食べる地元野菜

お洒落な店構えと店内

やってきたのは東武日光駅から徒歩約1分の場所にある「Trattoria Gigli(トラットリアジッリ)」。地元の食材を生かした料理を出してくれるイタリアンのお店です。

ジッリの鉢植え バーニャカウダ(1,300円)

ジッリの鉢植え バーニャカウダ(1,300円)

地元で採れた野菜を使ったバーニャカウダです。見た目は完全に鉢植えですね。たっぷりの土と植物にしか見えない。しかもスプーンがシャベル型(笑) 遊び心がたっぷりでワクワクします。

シャベルで掘ってみるとラディッシュにパプリカ、ブロッコリー、マッシュルームなど、約20種類もの野菜やきのこを発掘できました。新鮮でシャキシャキしていて食材の甘みが引き立っていてうまい! 素材によって、そのまま生で、茹でて、焼いて、と調理分けされていて食感も楽しめます。土に見立ててあるのは自家製のフォカッチャと黒オリーブの実を粉状にしたもので、野菜と一緒に食べると優しい塩味や香ばしさが絶妙に絡み合ってパクパクと進んじゃいます。

おから入り自家製フォカッチャ(200円)

おから入り自家製フォカッチャ(200円)

土の元となっている自家製フォカッチャはお通しで出てくるんですが、これがまたもっちりとしていておいしい! ランチどきには焼きたてフォカッチャ目当てのお客さんがたくさん訪れるんだそうです。私もおいしすぎて追加で頼んじゃいました。

そしてメインは「ひみつ豚」、地元特産の豚肉です。

日光豚(ひみつ豚)ロースのロースト(2,100円)

日光豚(ひみつ豚)ロースのロースト(2,100円)

名前の由来は2つあって、1つは生産地の日光にちなんで日=HI、光=MITSUでHIMITSU。もう1つは、秘密にしたいくらいおいしい豚なのでひみつ豚なんだそうです。

口に含んだ瞬間からわかる……うまい、うますぎる!!キメが細かくて柔らかく、スッと歯切れの良い上級の肉質。噛めばジューシーな肉汁が溢れ出し、豚肉特有の臭みが全くなくて上品な肉の甘みが口の中に広がります。横に添えられた地元野菜のカブのローストも甘くて最高においしい。

おいしい食事と共にいただいたのは、イタリアのビッラメッシーナというビール。麦芽の芳醇な味わいがしっかりと感じられてコクがありつつ、後味はスッキリとしています。口当たりがよくて食事の邪魔をしないテイスト。なるほど、メッシーナというだけあって“飯に合う”ビールですねぇ。

◆Trattoria Gigli
住所:栃木県日光市松原町10−11
電話:0288-28-9028
開館時間:11:30~LO14:00、17:30~LO21:00
定休日:水曜日、第2火曜日

実は今回の旅、サイコロを振って途中下車する「リアル桃鉄」ビール旅でした

今回の旅は浅草からスタートして、日光まで10時間かけて辿り着きました。というのも、実は今回の日光ビール旅では、10月まで行われていた「リアル桃鉄」イベントに参加しながらの旅だったのです。そう、あの人気ゲーム「桃太郎電鉄」の東武鉄道版で、専用アプリをダウンロードし、実際にサイコロを振って出た目のところで途中下車しながら目的地に向かうというもの。春日部や栃木などに寄り道しつつ、のんびりと日光へぶらり途中下車の旅。道中もたっぷりと楽しめる充実したビール旅になりましたよ。過去に東京以外でも行われていたようなので、次回開催時にはぜひチェックしてみてくださいね。

ゴールについた時にはすっかり夜でした

ゴールについた時にはすっかり夜でした

今日の〆ビールは桃太郎繋がりということで、桃太郎ゆかりの地、岡山土産にいただいたクラフトビールで乾杯です。

パッケージがポップな色使いでとっても可愛いですよね。岡山県高梁市でつくられたビールで、地元の祭り「渡り拍子」にちなんで「花笠」と名付けられ、デザインのモチーフにもなっているんです。地元の名産品である、もち麦「キラリモチ」が原料に使われているめずらしいビール。味わいはとってもフルーティーで苦味が少なく、ほんのりスパイシー。軽やかな口当たりで後味はすっきりとしています。岡山にはまだ行ったことがないのですが、いつか現地で地元の食材と一緒に味わってみたいな~。お土産をきっかけにその地域のことを知り、行きたい場所が増えることがよくあります。お土産ビールが繋ぐ旅というのも、想像が膨らんでとても素敵ですよね。まだ見ぬ土地のまだ見ぬビールに、また会いに行こうと思います。

ちなみに岡山県高梁市は「旅色FO-CAL」でも特集されているみたいなので、旅の参考に♪ それではまた次のビール旅でお会いしましょう!

「旅色FO-CAL高梁市」はこちらからチェック

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#クラフトビール #ビール #古賀麻里沙 #日光 #ビール旅 #旅色アンバサダー #栃木県

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ビール旅 古賀麻里沙

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古賀麻里沙

1987年生まれ、福岡県出身。キャスター、タレント。食べることと飲むことが大好きで、日々更新しているインスタグラムとYouTubeではさまざまなビールとおつまみのペアリングを発信。日本ビール検定1級を所持し、HOPPIN’ GARAGE公認の“ビールおねえさん”として活躍中。好きなビアスタイルはIPA。ビールの輪を広げるため、日々奮闘中。 YouTubeチャンネル/「ビールおねえさん古賀麻里沙のビアフライト」

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