《九州編》
阿蘇の里山にある温泉地・黒川温泉。その中心部に佇む宿が「のし湯」だ。宿名は、“大切なお客様へお湯を献上する”との思いから付けられたという。足を踏み入れると、木々に包まれた“杜の空間”が待っている。周囲の景観に馴染んだ和の風情ある客室は、温泉付きの離れや囲炉裏のある部屋など趣がそれぞれ異なる。自然の形状を活かした野趣あふれる造りの露天風呂や、宿泊者専用の貸切露天風呂も旅情をそそる。夜は、全国から仕入れる旬の食材を使った四季替わりの創作会席をじっくりと満喫できる。
近年では、湯処にさまざまな趣向を凝らした施設も増えてきています。貸切風呂を複数備え、檜の風呂や壺風呂、岩風呂などと、それぞれ趣の異なる湯船を取り揃えている湯宿もあるので、宿の中で湯めぐりするのもまた楽しそうですね。また、サウナやジャグジー、岩盤浴といったスパ施設や、専用の湯上がりラウンジを設けている施設もあります。興味のある湯宿を探して、“命の洗濯”をする湯浴み三昧の旅に出かけましょう。
大分県・久住山系のふもとに広がる自然豊かな約3万坪の敷地に、茅葺き屋根の母屋を中心にして、旅籠長屋タイプの客室と一戸建ての離れが点在する宿房。地産地消の食材を使った料理が大きな魅力になっており、渓流の宝石といわれるエノハ(ヤマメ)や「おおいた豊後牛」をはじめとする地物、季節ごとの旬の山の幸、自家菜園の地野菜やハーブ、平飼い卵などを使った創作料理を楽しめる。ソムリエが厳選したワインを常時50種類以上、約500本用意。好みに合わせて、食事との最良のペアリングをソムリエがアドバイスしてくれる。