Special Interview Akiko Yada
Special Interview 武田梨奈
本格的なアクションを難なくこなすクールビューティなイメージの武田梨奈さんですが、その素顔はふんわり穏やか。旅のお話を聞いてみると、自分自身にもお仕事にも真摯に向き合う、芯の通った大人の女性の一面が垣間見られました。以前からご縁を感じていたという沖縄での旅の感想も教えていただきました。 撮影/村上未知 スタイリング/岡本純子 ヘアメイク/寺下 舞 文/若宮早希

沖縄・那覇を巡る旅でした。感想を教えてください。

10歳の頃から空手を続けていて、そんな身近な空手が沖縄から広まったものだと知ってから、勝手にご縁を感じています。沖縄は、来るたびにパワーをもらえる場所ですね。今回は、瀬長島ウミカジテラスのアメリカンなムードのカフェに行ったり、ザ・観光地な国際通りでお土産を見て回ったり、最後は歴史情緒あふれる場所で沖縄らしさを感じたりと、1日でいろいろな魅力に触れることができました。もっと沖縄を知りたいという気持ちが湧いてきて、今度は離島にも足をのばしてみたいと思いました。

特に印象深かったのはどこでしょうか?

首里金城町(しゅりきんじょうちょう)の石畳道は、とても印象の強い場所でした。那覇はにぎやかなイメージでしたが、少し離れるとこんなにも静かな時間が流れる空間があるんだなと。ゆっくり歩きながら、このまちの香りを感じてみたいなと思いました。次回は家族を連れて来たいですね。

情緒あふれる景色や人との出会い…また新しい発見ができた沖縄旅でした 情緒あふれる景色や人との出会い…また新しい発見ができた沖縄旅でした

気になるお土産はありましたか?

国際通りで、沖縄そばと泡盛とジーマーミ豆腐を買いました。泡盛は初めて買ったんですけど、お店の方によると、そのままでもおいしいし、お水・ソーダ・コーヒー・牛乳などなにで割っても合うそうです。どうやって飲むか、帰ってからのお楽しみです。沖縄民謡が好きなので、自宅で沖縄民謡を流しながら泡盛を飲むのもいいですね。あとは、第一牧志(まきし)公設市場でゴーヤのお漬物と、マンゴーやパイナップルが入ったキムチを買いました。お店のオリジナルということだったので、いい出会いだったと思います。沖縄のお土産はバラエティ豊かなので、インスタントの小さいカップ沖縄そばやお菓子とか、いろいろなものを詰め合わせにして配ったら喜ばれそうです。お土産屋さんを見るだけでも1日楽しめそうなくらいでした! もっと大きい鞄を持ってくればよかったです……。

国内だけでなく海外も、
お仕事でいろいろなところに行かれているイメージです。
プライベートではどんな旅をしていますか?

家族で旅行することも多いですけど、ひとり旅も好きです。先月、お休みをいただいて、ベトナムと台湾とマカオに行きました。当日に飛行機のチケットをとって、何も計画せずに出発しちゃいました。本当は台湾だけ行くつもりだったんですけど、ちょうどその時期日本からの航空券が高くて、ベトナムやマカオを経由すれば安いということがわかって(笑)。

すごい行動力ですね! 不安はありませんでしたか?

コロナが流行して海外に行けなくなった時期があったので、行ける時に行きたいなと思ったんです。不安は少しありますけど、それも旅の醍醐味の一つですよね。海外でも普段通りに物事が進めば楽ですけど、どちらかと言えば冒険したい派なんです。

ワンピース29,700円(エスバイシビラ|イトキンカスタマーサービス 0120-888-363)、バッグ61,600円(アントネロ テッデ|オーガスト 03-6434-1239)、イヤリング15,400円(ラ・キアーヴェ|ドレスアンレーヴ 03-5468-2118)

どんな冒険がありましたか?

初めてドミトリーを利用したんですが、それがすごく面白くて、いろいろな国の方たちとお話して、お土産交換もしました。自分では見つけられなかったものを教えてもらって、楽しい時間でした。なかには英語が通じない方もいて、お話はできなかったんですけど、言葉はなくても心で仲良くなれました。私は人と話すことが好きなので、いつも海外では現地の方におすすめの場所やおいしいB級グルメを教えてもらったりしています。

国内の旅では何を楽しみにされてますか?

一番楽しみにしているのは、食とお酒ですね。日本酒って、日本全国に本当にたくさんあります。名前は“日本酒”としてひと括りなのに、気候やお水によって全然味が違う。その違いを探す旅が好きです。旅先ではいつも、地元の日本酒を必ず飲むようにしています。地方で映画を撮影させていただくときは、その土地に住んでいる人を演じることが多いので、地元の人と出会える場所に行きます。言葉もそうですけど、その土地の空気感に触れたくて。よく行くのが、地元の方のおすすめのスナックです。スナックが一番その街の雰囲気が分かるんですよ。お酒が入ると自然な方言が出てくるし、地元の方同士のコミュニケーションも知ることができる。何よりその場が楽しいので、地方のスナック巡りがすごく好きです。

どういうときに旅に出たいと感じますか?

いろいろなことから解放されたいときですね。ずっと家にいると考え事が増えたり、スマホを見る時間が長くなってしまうんです。旅先ではあまりスマホを触らないので、とても大切な時間だと思っています。しばらくして東京に戻ってくると、東京のよさを改めて感じられたりもしますね。旅に出ると、その土地の良さに気づくことができるし、毎回さまざまな経験が得られるので素敵ですよね。

今、どんな旅をしたいですか?

自然、それにアクティビティが好きなので登山がしたいです。冬にはスキーやスノーボードも挑戦したいですね。最近、音のない場所で過ごしたいと感じることが多く、鳥のさえずりや波の音、川の流れの音とか、自然の音の中で過ごしたいなと思うんです。一昨年、酒場詩人の吉田類さんと、一緒に登山をしてその後お酒を飲むという番組があり、それがすごくよかったんです。登山の後に飲むお酒もとてもおいしくて、登山と空手はどこか似ていると思いました。空手は「無」になって、自分と向き合いながら稽古をするんですけど、登山も「無」になる時間を持てるので、それが自分に合っているみたいです。まだ見ぬものを求めて、旅をしたいですね。

ノースリーブT 6,600円、カーディガン30,800円、パンツ25,300円(全てル フィル|ルフィル ニュウマン 新宿店03-6380-1960)、バッグ36,300円(アントネロ テッデ|オーガスト 03-6434-1239)、サンダル15,400円(プラクトン|ビショップ 03-5775-3266 ) 、イヤリング15,400円(ラ・キアーヴェ|ドレスアンレーヴ 03-5468-2118 )

武田梨奈
武田梨奈 Rina Takeda
Profile
1991年生まれ、神奈川県出身。10歳の頃、空手道場に入門し、現在までに琉球少林流空手道 月心会黒帯を取得している。多彩な空手技を武器に映画『ハイキック・ガール!』のオーディションに合格、主演を勝ち取る。2014年にインドネシア映画でアジアデビューして以来、日本だけでなく、タイや韓国のドラマに出演するなど海外を視野に活躍の場を広げている。連続ドラマ初主演作『ワカコ酒』(BSテレ東)は、シーズン7まで放送されるヒット作に。香港で放送中のドラマ『打天下2』に出演中。以降も、2025年1月17日公開映画 『室町無頼』、日米印合作の主演映画『shambhala』など公開が控えている。