RICOH GRⅢでカメラ散歩!鎌倉の “和めぐり”スポットで心も体もリフレッシュ

旅色LIKES内で開催した、人気コンデジ「RICOH GRIII」の無料貸し出し企画。参加してくれた旅色LIKESメンバーのリリさんが、GRIIIを片手に神奈川県鎌倉市へ。和を感じる場所で「Wabi Yoga」体験や古民家を改装した複合施設、小町通り周辺の魅力と撮影したレトロ映え写真を紹介してくれました。
目次
GRⅢを片手に浴衣で鎌倉めぐり
毎年、特に夏らしいことをせずに過ごしてしまう私ですが、「浴衣を着て鎌倉で食べ歩こう」という友人の誘いには飛びついてしまいました。普段はミラーレス一眼を愛用していますが、今回のお供はGRⅢ。コンパクトなのでかさばらず、スマホよりもクオリティが高い写真が撮れるカメラで、旅アイテムにぴったりです。10年ぶりにお気に入りだった母のお下がりの浴衣を着て出かけました。
「山田家不審庵」の非公開茶室へ
最初に訪れたのは、奥鎌倉にある茶道家元「山田家不審庵」。普段は非公開の茶室で、11代宗里夫人である山田宗里さんが考案した「Wabi Yoga(ワビヨガ)」という、侍の動きと「侘び」の理念に基づいたホリスティックなトレーニングを体験してきました。
「わび・さび」とよく言いますが、「さび」は見た目の美しさについての言葉で、経年変化による汚れや劣化ともみなされる変化が織りなす、独特で多様な美のことを指します。一方「わび」は汚れや変化を受け入れ楽しもうとするポジティブな心についての言葉です。

“wabi”は謙虚さ、自然のありようなどを表す「侘び」の精神、“yoga”はサンスクリット語で自然や地球と自分の内面が「つながる」ことを意味します。Wabi Yogaは2つを合わせた造語で名付けられました。

心身を整えるWabi Yoga 体験スタート!
茶室に入ると、宗里夫人から「この空間で何を感じますか? 」と問われます。最初に行うのは感覚を研ぎ澄ませるトレーニング。茶室や床の間が持つ意味について説明を受けます。

床の間には部屋と異なる点が3箇所ある。掛軸は「歩々起清風」
この茶室には装飾の類が一切なく、シンプルな造りです。西洋では飾り立てることで美を表現し、もてなしたりします。ここを訪れた外国人から「何の家具も無くて貧乏ですね」とジョークを言われることもあるのだとか。厳選されたものだけが置かれた古い和室はホッとするものだったり、一輪の花とお茶をいただくだけで十分だったりしませんか? 「侘び」はそんな日本人の落ち着いた心を象徴する、情感のある本質的な美しさを指す言葉なのかもしれません。
茶室内を静かに照らす蝋燭の灯りで心を落ち着かせ、Wabi Yoga スタート。体の重心を意識しながら体をほぐした後、お辞儀の仕方や呼吸法、立ち方、座り方、歩き方などを学びます。
山田宗徧は、下腹の内部にある「丹田(たんでん)」を鍛えていたといいます。無駄な動きを省くと、不意に負荷をかけられてもどっしりと構えられます。姿勢は美しいのに楽だし不思議と力みはありません。今まで姿勢を正そうとすると5分も保てなかったし、常に身体の何処かに凝りを感じていました。リラックスしているつもりでも緊張状態で過ごしていたのだと気付かされます。

夏の間は障子ではなく葦簀(よしず)で日射を遮ります
集中力を高めた後は、高純度のカカオを炭火焙煎して練り込んだお菓子「wabi cacao」を抹茶と共にいただきます。自然光と蝋燭の灯りのみの凛とした空間。お菓子にはユーグレナも配合されており、栄養を摂取しながら芳醇な香りと深みのあるおいしさを堪能できます。
Wabi Yogaは一般的なヨガのような大きな動きがないので、運動が苦手な人でも体験しやすいです。宗里夫人の美しい所作と聡明な雰囲気は見ているだけで刺激になります。私も年相応の美しい所作と教養を身に付けたいと強く思う体験でした。
♦山田家不審庵
住所/神奈川県鎌倉市浄明寺5丁目1-23
電話/0467-23-2800
時間/月曜日~金曜日09:00~17:00、土・日09:00~17:00
公式HP/https://sohenryu.com/
古民家を改装した複合施設でひとやすみ
Wabi Yoga体験を終えた後、ずっと行ってみたかったお店「enso(エンソウ)」へ。「体・生活・心」を整え、滞りなく循環させることをコンセプトとした複合型ショップ。小町通りの裏路地にある元芸者置屋をリノベーションしています。
コスメが並ぶショップでは、長年愛用中のハンドソープなどを購入して、カフェでひとやすみしました。
カフェ営業は平日限定。自家製発酵ドリンクをいただきます。かぼちゃで作った甘酒をレモンティーで割った「鎌倉産かぼちゃの甘酒レモンティー」はすっきりとした甘さを感じます。
レストランでは、地元・鎌倉の野菜を中⼼に使用したモダンフレンチをベースとして、出汁や発酵⾷品など和の要素も取り入れた料理をいただけるそう。
併設された調香専門店「kako -a scent-」では、30種類以上のシングルエッセンシャルオイルからオリジナルのホームフレグランスをつくる調香体験が出来ます。心地よいと感じる香りを選ぶことで、自分の本質的な感覚に"気づく"体験ができるとのこと。東京では蔵前に店舗があるので、近いうちに行ってみたいです。
♦ enso
住所/神奈川県鎌倉市小町2丁目8-29
電話/0467-39-6141
時間/平日昼11:00~15:00 (LO 13:30)、夜15:30 ~18:00 (LO 17:00)、
土・日・祝日昼11:00~18:00 (LO 16:30)
公式HP/https://www.enso-osaji.net/
スイーツ通も絶賛する穴場カフェ「cafe romano」
次に訪れたのは、レトロで落ち着いた雰囲気の「cafe romano(カフェロマーノ)」。"自家製"にこだわったお店でケーキが焼けた時間にオープンするそう。
私は「カフェゼリー&アイスクリーム」を注文。オールドビーンズマンデリンをゼリーにした一品で苦味とコク、香りが強く、無糖のコーヒーゼリーにアイスクリームがよく合います。マンデリンの酸味を抑えた芳醇な香りが広がり、ひと口で虜に。

カフェゼリー&アイスクリームは数量限定。これぞ珈琲屋のカフェゼリーという人気メニュー
店内は広々としていて30席くらい、個室はありません。スイーツ通も絶賛する知る人ぞ知る名店のようです。
お店の人の優しい対応と素敵な空間のおかげで店内での撮影もしっかり楽しめました。
♦ cafe romano
住所/神奈川県鎌倉市小町2-7-35
電話/0467-24-7058
時間/月曜日~日曜日12:30~18:00
公式HP/http://www.caferomano.jp/
小町通り、鶴岡八幡宮をのんびり散策
その後はカメラ仲間とお互いを撮り合いながら、小町通り周辺を散策しました。
小町通り周辺は甘いものからしょっぱいものまでバラエティに富んだ食べ物が集まっています。あれもこれも気になって目移りしてしまう食べ歩きグルメばかりです。
♦ 小町通り
住所/神奈川県鎌倉市小町1~2丁目、雪ノ下1~2丁目付近
電話/0467-23-3050(鎌倉市観光協会)
公式HP/https://www.trip-kamakura.com/place/175.html
賑やかな小町通りとは対照的に、参道である若宮大路の中央の段葛(だんかずら)の人通りが少ないのは意外でした。春は桜のアーチとなって大人気の通りです。
段葛は源頼朝に造成されたもの。夫人である政子が懐妊した際に、安産祈願として若宮大路の中央部を盛り土し葛石を積み上げたことから名付けられたそうです。
旅の最後は、鎌倉のシンボルとも言える鶴岡八幡宮へ。地元の人には「八幡さま」と親しまれています。祖霊社へと続く小径は、木陰越しに光が差し込む写真映えスポットでした。お宮参りの撮影場所にも人気のようです。
すぐに光の入り方が変わってしまうので、残念ながらなかなか狙ったタイミングでは撮れませんでした。
心が洗われるようなすきっとした空気感。信心が全く無い私にも伝わる神聖な雰囲気に自然と背筋が伸びます。
♦ 鶴岡八幡宮
住所/神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
電話/0467-22-0315
時間/4月~9月:05:00~21:00、10月~3月:06:00~21:00
公式HP/https://www.hachimangu.or.jp/
おわりに

歴史、日本人の魂を揺さぶる伝統文化、侘びさびや和心、日本らしい趣を感じた今年の夏。ちょっとした大人の修学旅行のようでした。GRを使うと、室内でも屋外でも素敵な写真が撮影できるので、旅がさらに楽しくなりました。
◆この記事を書いたメンバー

今は会社員ですが、一年の半分くらいを旅先(特に海外)で過ごせるようになることを人生の目標にしています。 国内外問わず建築などを巡りながらのカメラ散歩、ウェルネス旅、海外では暮らすように過ごす旅が好きです。ファッションも大好きで、どこ行く? 何着る? を日々妄想するのが至福の時間。