【岐阜】老舗温泉旅館「下呂温泉 小川屋」宿泊レポ どの世代も楽しめる、美人の湯をめぐる旅へ

歴史やものづくりに触れる旅が大好きな、旅色LIKESライター・長月あきです。有馬温泉(兵庫)、草津温泉(群馬)と並び、日本三名泉のひとつに数えられる岐阜県の下呂温泉。1000年以上の歴史を持ち、織田信長が湯治に訪れたという説もある歴史ある温泉地です。今回は、下呂温泉の魅力と、下呂でも有数の規模を誇る創業75年の老舗温泉旅館「下呂温泉 小川屋」の宿泊体験レポートをお届けします。
目次
泉質が自慢の下呂温泉。さまざまなお風呂を堪能したい方は、湯めぐり手形が超お得!
下呂温泉は、室町時代の京都の高僧・万里集九(ばんりしゅうく)により、三名泉のひとつとして紹介され、後に江戸時代の儒学者・林羅山(はやしらざん)がそれを追認する形で、有馬・草津・下呂を天下の三名泉と称したことから、全国に知られるようになりました。滑らかで柔らかい肌触りが特徴の温泉は、「美人の湯」とも呼ばれ、岐阜を代表する温泉地です。
下呂の温泉街には、無料の足湯スポットや日帰り入浴ができる宿や施設がたくさんあります。日帰り旅の方や宿泊先以外のお風呂にも入ってみたい! という方には「湯めぐり手形」がおすすめ。手形加盟旅館の中から3施設のお風呂に入浴できます。ちなみに、今回宿泊した小川屋の大浴場日帰り入浴は1,500円なので、旅館によっては1軒行くだけで元が取れることも。ただし、手形を使用できる時間帯や曜日には制限があったりするので、事前に下呂温泉旅館共同組合のホームページで入浴制限をチェックしてみてください。
湯めぐり手形は「下呂市観光交流センター 湯めぐり館」や下呂市内の旅館、土産物店などで購入できます。湯めぐり館は、下呂温泉街の中心地・白鷺橋のすぐ隣にあり、下呂周辺の観光情報入手とまち歩きの休憩所として利用できる施設。観光パンフレットや割引券があるのでおすすめです。
◆下呂市観光交流センター 湯めぐり館
住所:岐阜県下呂市森1075-1
電話番号:0576-20-4146
営業時間:9:00~17:30
大正時代から続く共同浴場「白鷺乃湯」と温泉街に点在する無料の足湯スポット
いくつかある立ち寄り湯のなかでイチオシなのが、古くから地元の方にも親しまれている共同浴場のひとつ「白鷺乃湯」。外観は洋館風、内部はレトロな雰囲気で、内湯にヒノキ風呂のみがあるシンプルな銭湯です。大きなガラス張りの窓があるので、男性風呂からは飛騨川や対岸の温泉街が見渡せます。女性風呂は窓が曇りガラスですが、天井が高く窓が大きいので昼間はとても明るくて開放感がありました。下呂温泉がリーズナブルに楽しめ、気軽に立ち寄れるのがいいですね。
◆白鷺乃湯
住所:下呂市湯之島856-1
電話番号:0576-25-2462
営業時間:10:00~21:00 ※最終受付20:15
定休日:水曜日
料金:大人430円、小学生160円、幼児80円
白鷺乃湯の前にも無料の足湯がありますが、下呂の温泉街には、まち歩きの途中に気軽に利用できる「足湯」や「手湯」が、あちこちに点在しています。特に飛騨川の河原にきれいに整備された噴泉池は開放感抜群! 散策中の足の疲れをとるのにぴったりです。
下呂の湯を堪能できる老舗温泉宿「下呂温泉 小川屋」
下呂の老舗旅館「下呂温泉 小川屋」は温泉街のほぼ真ん中にあり、まち歩きには申し分のない立地です。一見、昭和感のある外観とは裏腹に、今回宿泊した客室やお風呂はリニューアルされていて、とても快適で居心地のいい空間になっていました。
宿泊したのは、飛騨川を望む「別館ゆらぎ」の洋室のお部屋。穏やかな色調でまとめられた、落ち着いた雰囲気です。バルコニーには椅子とテーブルが置かれているので、ビールやコーヒー片手に目の前の下呂の風景をゆったりと楽しめそう。
館内で湯めぐりも。趣の異なる充実したお風呂
下呂温泉 小川屋の最大の特徴は、なんと言ってもお風呂の種類の豊富さです。時間帯で男湯と女湯が入れ替わる大浴場(それぞれに露天風呂付き)が2つ、宿泊者専用の温泉スパ、別館7つと本館2つ、計9つの貸切風呂と、宿の中で存分に下呂温泉を堪能できます。それぞれのお風呂ごとに異なるコンセプト・イメージで作られており、どこに入っても「わあ!」と感嘆の声が出る素敵なお風呂ばかり。中でも畳敷き100畳の大浴場「白鷺の湯」は圧巻です! お風呂に敷かれた畳は柔らかく滑りにくいので、高齢者や子どもにも安心です。大浴場で、小さなお子さんがはしゃいで走り出すのを見かけると、ヒヤッとしますものね。
小川屋のお風呂は日帰り入浴もできます。その場合、大浴場は男性が「薬師の湯/河鹿の湯」、女性が「白鷺の湯/白妙の湯」のみの利用となります。「湯めぐり手形」も利用できますが、時間制限があるのでご注意を。
地元食材を使った夕食や、種類豊富な朝食にも大満足
夕食はA4等級以上の飛騨牛や地元食材を使った「飛騨牛すきしゃぶ会席」をいただきました。地元産の野菜やお米を使い、ひとつずつ丁寧に作られたお料理が並びます。特にメイン料理であるすきしゃぶのお出汁の味がおいしいんです!質・量ともに期待通りで大満足でした。
バイキング形式の朝食会場は広くゆったりとしており、人は多かったですが、混み合っている感じはしませんでした。岐阜のご当地グルメをはじめ、和洋種類が豊富でついつい取り過ぎ、食べ過ぎてしまいます。なかでも、口当たりがまろやかでこくのあるカレーは絶品!
幅広い世代が楽しめる温泉旅へ
下呂の最大の魅力は泉質のいい温泉はもちろんですが、コンパクトなエリアにグルメやお土産、見どころがぎゅぎゅっと詰まった温泉街や周辺観光スポットが豊富なところです。
じゃあ行ってみよう! と思っても、小さな子連れでの温泉旅行は、周囲への迷惑や子どもの安全が気になって結局ママはゆっくり楽しめない……なんてことも多いですよね。わたし自身、子どもたちがある程度の年齢になるまでは、とても温泉に連れて行く気にはなれませんでした。ですが、小川屋には小さいお子さんだけでなく、高齢者への心遣いが随所に感じられました。赤ちゃん連れのパパ・ママに配慮した「赤ちゃん温泉デビュープラン」なども用意されているそう。あまり距離は歩けない高齢の方でも、旅館内で湯めぐりが楽しめる、色んな世代に嬉しい宿だなと思いました。また、2024年初夏より温泉付ラグジュアリー客室『碌間』の改装・リニューアルも予定されています。11月頃に完了予定なのでその時期に訪れるのも良いかも。さらに、小川屋LINE公式アカウントとInstagramでは連動した各種優待クーポンが配布されるそうなので要チェックです!
家族全員が楽しめる下呂温泉と小川屋で、思い出に残る休日を過ごしてみませんか?
◆下呂温泉 小川屋
住所:下呂市湯之島570
電話番号:0576-25-2118
営業時間:チェックイン 15:00~、チェックアウト ~11:00
