観音寺市の夕日と海の絶景に悶絶。場所・時間・方法・撮り方を伝授します

香川県

2023.10.09

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観音寺市の夕日と海の絶景に悶絶。場所・時間・方法・撮り方を伝授します

夕日と海の撮影ばっかりしているわたしが定期的に行きたくなるところ、それは香川県観音寺(かんおんじ)市です。とにかくビジュアルをご覧いただきたい! 文句なしで美しいところでしょ。いっつも凪の瀬戸内海はリフレクションがすごすぎて……思い出すだけで感無量になるレベル。ただ、海には満ち引きがあるので、365日いつでも鏡面反射が期待できるわけではありません。もちろん、それなしでも相当すごいけどね。わたしが一番狙っている条件、いつ、どこで、どんなふうに撮るかを書かせていただきますね。あわせて、お気に入りの店もぜひお楽しみください。

目次

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いつ撮る? ポイントと瀬戸内海の“鏡面反射”の優位性

とまこ的お気に入りスポットNo.1「花稲海岸」

とまこ的お気に入りスポットNo.2「有明浜」

とまこ的お気に入りスポットNo.3「有明浜北部」

ころころビジュアルが変わる可愛すぎるソフトクリーム屋さん「FLORA RALOF(フローラ・ラロフ)」

1番好きなパンケーキは観音寺市に! 「とろもカフェ」

1年中クリスマス!? 大胆にかぶりつくなら「骨付き鳥 観音寺」へ

「旅色FO-CAL」香川県観音寺市特集にもご注目!

いつ撮る? ポイントと瀬戸内海の“鏡面反射”の優位性

まずは有明浜のパーフェクトリフレクションな動画をご覧ください。

最高でしょ〜! これが観音寺市の実力。なんだか日本人として誇らしくなる美しさです。はじめに鏡面反射が期待できる条件と、瀬戸内海の特性をちょっとご説明してからスポットを披露します。

鏡面反射とは、ものに何かが映り込むことですが、わたしが狙っているのは夕空が水面に映り込む状態。で、それが海で起こりやすい条件は、とにかく水面が平らであること。つまり、波が静かであればあるほど美しく反射します。潮だまりなど、水の動きがほとんど止まっている状態なら最高。

そこで瀬戸内海ですが、ここは鏡面反射向きすぎ! 瀬戸内海はご存知のとおり大きな内海で、太平洋への出入り口が小さいためか、とにかく波が穏やかなんです。そして、干満の差がとっても大きく、遠浅。特に、観音寺市は瀬戸内海のど真ん中にあるため、その特徴が顕著なんです。その上、リフレクション撮影という観点からの優位性で、ほかの海と圧倒的に違うのは、大潮の時期の干潮が夕暮れ時にあたること。ほかの多くの海は真逆で、大潮の夕暮れの時にたっぷたぷの満潮を迎えます。これらの条件が相まって、海は素晴らしい鏡に仕上がり、リフレクション最強の超絶美しい風景を生み出すのです。

大潮というのは1日のうちで潮の満ち引きの差が大きい時のことで、3~4日続きます。この時観音寺市ではなんと、満潮時と干潮時では海面の高さが4メートルほども変わるんですよ。4メートルって建物でいったら3階分くらいになるのでは? すごい差ですよね。なので、1日のうちで違う風景が現れますよ。はじめてその違いを目の当たりにすると、きっとびっくりしちゃいます。ちなみにほかの多くの海の干満の差は2メートルくらいなので半分くらい。全然違うでしょ。

ということで、観音寺市で鏡面反射最高の夕日に照らされた海を撮るなら、大潮の時期を狙ってください! 大潮の時期は、ネット検索でもわかります。わたしはいつも「タイドグラフBI」というアプリを使って、潮の時期や高さ、日の出日の入り時刻など、夕方の海の撮影に必須の数値もろもろをゲットしています。

タイドグラフBI

とまこ的お気に入りスポットNo.1「花稲海岸」

どうです、わたしが1番よく行くお気に入りスポット、花稲海岸!

花稲海岸

躍動感! わくわくする絵に仕上がったでしょ。大潮の時には、こうして潮だまりができるんです。その潮だまりを鏡にして、自分と空を映し出します。この時は水面に波紋を作らぬよう、潮だまりの際でジャンプしたので水面には波紋なし。完璧な鏡になったでしょ。そっくりそのまま、世界が映し出されました。

こちらは、太陽をまたぐ絵を意識してエイッとジャンプ。

花稲海岸

手前に写っているしましまは砂紋です。これが浜にできるのも、観音寺市の海の美しい特徴。遠浅の海には波紋ができるんですよね。この浜もだいぶ遠浅で、まるで浜一面が京都天龍寺の枯山水。自然のアートってほんとお見事ですね。これもぜひ絵に取り入れ、アクセントにしてみてください。

ちなみにこの2枚は、海面スレスレの低い位置から撮っています。わたしはひとりで自撮りしているのでドローンを使っていますが、普通に持つカメラでばっちり撮れる構図です。ぜひしゃがみ込んで、低い位置から試してみてください。

こちらは、太陽がつくる光の道をエイっと蹴り上げる気合いで。

花稲海岸

この角度は海面を多く絵に入れようと、ドローンでやや上から撮っています。そこまでカメラを上げられなくても、腕を伸ばして撮るとまた構図が変わりますね。上から下まで、いろんな位置からレンズを覗いてみると、意外ないいシーンと出会えて発見がいっぱいですよ。ぜひ トライしてみてください。

さぁ、太陽が沈み切ってからの照り返しも撮ってみましょ。淡い淡〜い世界に安堵が募ります。

花稲海岸

ていうか! 実はこの写真、逆さまにご覧いただいているんですよ、気づきました? 本当はこっち。

花稲海岸

もう、どっちが天だか地だかわからないですよね、リアル騙し絵(笑)。

とまこ的お気に入りスポットNo.2「有明浜」

大潮の干潮の有明海岸も最高ですよ。

有明浜

有明浜はなかなか大きな潮だまりができるので、つい入りたくなるんですよね。入って動くと、当然ですが水面に波紋が生まれます。鏡の完璧率が下がりますが、自分の動きで生まれる波紋もとっても美しいでしょ。

こちらは潮だまりの際に立って、自分が太陽に刺さるように(笑)。

有明浜

有明浜の目の前には、伊吹島が浮かんでいます。いりこ生産日本一で有名な島ですよ。なんの邪魔もない水平線も美しいけど、こうしてアクセントのある海も最高でしょ。

潮だまりは1分1秒ごとに形を変えます。大袈裟だなぁと思われるかもしれませんが、本当ですよ。だって、1時間で40センチメートルくらい水位が変わることすらありますから。そして遠浅の浜は少しの潮の上下が広い範囲に影響を及ぼしますから。考慮せずに荷物を置いておくと1時間後にはびっちゃびちゃですよ(笑)。生き物みたいな海の息吹も、存分に感じ取ってください。

こちらは波紋ゼロジャンプ。

有明浜

水の中から跳び上がったような位置にいるけど、地面を踏みしめて横へ跳んでいるので、波紋なしが実現。キレイに写り込みました。

ちなみに、花稲と有明の潮が引いて出現する広大な浜は、走ったりジャンプしたりしやすいんです。砂にしっかり水が染み込んでいるんでしょうね。その動きやすさがまた、撮影の楽しみを強めてくるんです。

とまこ的お気に入りスポットNo.3「有明浜北部」

有明浜は長いんです。同じ有明浜でもメインの入り口ではなく、北の端から入る有明浜はより人が少なく、特別感がまた強まるんですよ。だからポーズもさらにノリッノリでいろいろ試せちゃいます。じゃーん。

有明浜北部

かっこいいでしょ。これはだいぶ低い位置から撮っているので、普通のカメラでも充分狙える構図です。広―い浜と、たくさんの潮だまりです。いっぱい空が映り込むポイントを探してシャッターを切ってくださいね。ちなみに、この日はとっても曇っていて、しばらくいい色には巡り合えなかったんです。でも、こういう瞬間が訪れるんですよね。そして光が入った瞬間に、雲がもくもくいろんな形で密集してるのは本当にかっこいい! 曇りはこういうチャンスを狙えるから、ある意味ラッキーなんです。撮影に必要なのはセンスと技術、そして根気だなぁとつくづく思います。

こちらはドローンで上から、より自分を水面に囲わせてパチリ。キレイな波紋ができました。引き換えに、荒れた写り込みもいい味ですね。

有明浜北部

ジャンプを躍動感マシマシで撮るには、ジャンプした瞬間に足を折りたたむことです。すると妙にジャンプ力あるように見えませんか? 絵にパワーが宿ります。

太陽が沈んだ後の撮影も本当に楽しいです。空は照り返しで刻々と色を変え続け、水面の色も艶もどんどん変わっていき……自分には「太陽が沈む前にいい作品を!」という焦りがなくなっているので、その色艶を心底味わいながら撮影ができるんですよね。

有明浜北部

最後までチャンスはあります。闇という幕が降り切るまで、どうぞ思う存分楽しんでください。

ころころビジュアルが変わる可愛すぎるソフトクリーム屋さん「FLORA RALOF(フローラ・ラロフ)」

撮影のあとは、わたしのお気に入りのお店にもぜひ立ち寄ってくださいね。毎回訪れるのは、季節のイベントごとにビジュアルが入れ替わるソフトクリームとドーナツのお店「FLORA RALOF(フローラ・ラロフ)」です。

ソフトクリームもドーナツも種類豊富で絶妙な甘さ、素材の味が全面に出ていて本当においしい! それで毎度違う可愛さですから、クセになっちゃいますよ。この時はハロウィンスタイルのソフトクリームをいただきました。

FLORA RALOF(フローラ・ラロフ)

ぶさかわ! ちょっと無理矢理でリアルな感じがユニークでハマりました(笑)。

こちらはクリスマスのトナカイさん。

FLORA RALOF(フローラ・ラロフ)

こっちもまたぶさかわ。食べる前からテンションあがるったらないです。それだけでも相当価値があるのに、食べるとまたすっきりコックリ口に残らない甘さの正体って何! 騒ぎ立てたくなるおいしさです。

こちらは焼きドーナツ。生地はしっかりしっとり。手で割るのが楽し〜!

FLORA RALOF(フローラ・ラロフ)

その時々の季節感で、ドーナツもさらに可愛くデコレーションされていきます。しかも毎回数種類のデザインが並びますよ。ちょっとした手土産に、ぜひ持って行きたくなるセンスです。

◆FLORA RALOF(フローラ・ラロフ)
住所:観音寺市柞田町甲2199-2
電話番号:0875-23-6870

公式Instagram

1番好きなパンケーキは観音寺市に! 「とろもカフェ」

わたしもいわゆる世の女子たちと同じくらいパンケーキが好きですが、自分のトップオブパンケーキはこちら、「とろもカフェ」です。

とろもカフェ

もっちりむっちり、不思議な食感! こんな食感だと予想していなかったので、はじめて食べた時はびっくり、感動しましたね〜。そしてまた居心地がいいんです。田んぼの中にぽつんとある建物は建築賞を受賞しているそうで、斬新おしゃれ。そして店主さんの趣味で、かっこいいセレクトの音楽がレコードで流れているんですよ。

◆とろもカフェ
住所:観音寺市柞田町丙457-1
電話番号:0875-24-8126

公式Instagram

1年中クリスマス!? 大胆にかぶりつくなら「骨付き鳥 観音寺」へ

最後、わたしが人を連れていきたくなるお店はここ! 「骨付き鳥 観音寺」です。こだわりの鶏に惜しみなく染み込ませた国産のニンニクがめっちゃ効いてる! 外はパリッパリ、中はほっくりしっとり、たまらない〜。全体としてジューシィ爆発、鶏肉ってこんなにおいしかったのかぁと、毎度目を見開いて感動しちゃいます。

骨付き鳥 観音寺

ていうか、大きいでしょ(笑)。年がら年中クリスマスかってつっこみたくなりますよね。でもこれ、1人1本注文して、それぞれが真剣にかぶりつきつつ、一緒にお酒を飲むのがスタンダードという。だいぶ破天荒なお土地柄だな。ちなみに、骨付き鶏は香川全体の名物です。ホテルの1階に位置する店内はキレイでくつろげるので、ついつい長居しちゃいます。あ、オンラインでもゲットできますよ。家飲みに、ぜひどうぞ。

◆骨付き鳥 観音寺
住所:観音寺市観音寺町甲1235
電話番号:0875-23-3210

公式HP

「旅色FO-CAL」香川県観音寺市特集にもご注目!

夕日と海の絶景だけではなく、グルメスポットもたくさん詰まっている観音寺市については、「旅色FO-CAL」香川県観音寺市特集でもたっぷり紹介しています。ぜひこちらも読んでみてください!

「旅色FO-CAL」香川県観音寺市特集

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#ドローン #香川県 #旅色FO-CAL #ドローン旅 #観音寺市

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ドローン旅作家 とまこ

ドローン旅作家

とまこ

元秘境ツアー添乗員で現在は“おしゃれパッカー”、“美肌ダイエットマスター”として本の執筆や講演、TV出演など多方面で活躍する旅作家。「離婚して、インド」(幻冬舎文庫)など既刊12冊。2017年から旅先でのドローン撮影を始め、今では「飛ばさないと落ち着かない!」というほどのドローン好き。旅先での美景、絶景の撮影はもちろん動画の編集も手掛ける。

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