【北浜】子どもが本に夢中になる空間「こども本の森 中之島」と中之島公園のバラ園で秋のよりみち旅

旅色LIKESライターの&ヨシカです。昨年の秋に大阪出張で北浜に宿泊した時に立ち寄った「こども本の森 中之島」と「中之島公園」のバラ園。読書の秋にもぴったり、バラ園も見頃を迎え今年は10月中旬からイベントが開催されるので、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
目次
大阪出身の安藤忠雄さんが子どもたちのために設計、寄贈した「こども本の森 中之島」

そうだ! 私、ここに行きたかったんだ
大阪の北浜・中之島は、銀行や証券会社が立ち並ぶビジネス街。レトロ建築でも有名で、川沿いのカフェで一息つきながら散策するのに人気のエリアとなっています。そんな北浜の夜のお散歩途中に見つけたのが、大きな青リンゴのオブジェ。
「こども本の森 中之島」がオープンしたのは、2020年7月。阪神・淡路大震災からの文化復興の象徴として大阪出身の安藤忠雄さんが設計、寄附されました。安藤さんの設計でオープン前からかなり注目されていたので、すぐにでも行きたかったのですが当初は全く予約が取れず……。そのまま、行きたい場所リストの中から抜け落ちていました。青リンゴのオブジェを見て行きたい気持ちが再燃し、その場でホームページから次の日朝の入館予約をしました(入館には事前予約が必要です)。

北浜駅真上にある定宿のホテルから、橋を渡ってすぐ!
翌朝ホテルでWEB朝会に参加した後、お散歩がてら「こども本の森 中之島」へ。安藤建築らしく、コンクリート打ちっぱなしの建物です。
青リンゴはサムエル・ウルマンの詩「青春」に共感し作製されました。「青春とは人生のある期間ではない。心のありようなのだ」「希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる」などとつづられた詩で、オブジェは青春のシンボルとしてデザインされたそう。
歳を重ねれば重ねるほど知らない世界が無限に広がっていくようで日々自分の未熟さを感じていましたが、 「青リンゴのように未熟な自分だからこそまだこの先に希望があるな……」とポジティブな気分になりました。
9時半のオープンと同時に中へ。どんどん先に進みたくなります!
一番奥に進むと、開放感のある吹き抜けの大空間や川の見える読書スペースが現れました。北側にも南側にも川があるので、どの方向を見ても開けているのもこの図書館の魅力だと思います。
この日は本を読む子どもより建築を見に来る大人の方が多い印象でしたが、大人も子どもも外の景色を眺めながらゆっくりと本を読みたくなるのがわかる気がしました。
本は「1 自然と遊ぼう」「6 大阪→日本→世界」のように12のテーマに沿って分類されていて、かなり独特。子どもたちは書架の下や階段下の隙間、横の「中之島公園」など、どこでも好きなところで読むことができるようです(公園への持ち出しは1人1冊まで。雨天時は不可)。
吹き抜けの一番下まで降りると、2つの部屋につながる入り口があります(1枚目)。お部屋のひとつは、円柱に包まれるような本棚のある空間(2枚目)。ここには命についての本が置かれています。本の中から抜き出された言葉が立体的に表現された「言葉の彫刻」に注目するのも面白いです。もうひとつの部屋は、天井から自然光が降り注ぐ休憩室(3枚目)。本の主人公が現れ、本の中から印象的な短文を抽出し光の文字を残してくれます。
赤ちゃんや小さいお子さんにも配慮された設備が充実しているのも印象的でした。
仕事中なのでゆっくり本を見ることが出来なかったのですが、時間があれば今度はちゃんと本を読みに来たいです。
◆こども本の森 中之島
住所:大阪市北区中之島1-1-28
電話:06-6204-0808(開館日の9:30~17:00)
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌平日は休館)、蔵書整理期間・年末年始
入館料:無料
「大阪みどりの百選」に選ばれている、中之島公園のバラ園へ
ホテルに戻る前に、中之島公園のバラ園に。土佐堀川と堂島川にはさまれた約1.5kmの緑豊かな公園で、春と秋にバラが咲き誇ります。約310品種およそ3,700株のバラが植栽されていて、秋の開花シーズンは例年10月中旬~11月上旬。付近のレトロビルと調和した景観は「大阪みどりの百選」に選ばれていて、バラが見頃を迎えると多くの観光客でにぎわいます。
薔薇に囲まれてテレワーク。空気も澄んでいるし、涼しいし、仕事に最適な環境です。
◆中之島公園
住所:大阪市北区中之島1-1
電話:06-6312-8121(扇町公園事務所)
◆中之島公園バラ園 秋のローズツアー
開催日時:2023年10月20日 10:30~、14:00~(全2回)
受付場所:難波橋東側階段下テントブース
参加費:無料
定員:各回定員10名
申込み:不要(ローズツアー開始時間の30分前から受付を開始しますので、受付場所へお越しください)
入園料:無料
電話:06-6312-8121(扇町公園事務所)
おわりに

橋を渡る途中に、遠くから船がやってきました。次回ゆっくり時間が取れたら、アクアライナーにも乗りたいな
子どもたちがしっかり、自由に本を読める空間があるのが羨ましい限りです。「子ども本の森」は大阪に続き2021年岩手県遠野市に、2022年には兵庫県神戸市にも開業しました。どちらも大阪と同じく安藤忠雄さんが設計、寄附されています。この秋は読書の秋、芸術の秋にかけて安藤忠雄さんが建築した図書館巡りの旅をしてみてはいかがでしょうか。