勝手に第二の故郷、富山を紹介! こんなにおしゃれな街って知っていました?
学生時代、富山に住んでいた旅色LIKESライター・さっかさん。能登半島地震をきっかけに、富山に思いを馳せることが多くなりました。4年間過ごしたこの地を“第二の故郷”とするさっかさんが、今年の2月に訪れた際の写真とともに、市内で楽しめるおすすめスポット・グルメを紹介します。
目次
一度住めばみんな気に入る? 富山県が持つ魅力とは
富山のいいところは、住んでいる人の地元愛が強いことだと思う。みんな富山が大好き。友人も結婚で富山を離れることになった時、とても寂しがっていた。持ち家率が76.8%と、秋田県の77.3%に次いで全国第2位のことからも、腰を据えて住み続けている人が多いのではないかと思う(2023年、総務省統計局より)。
3月16日から始まっている「北陸応援割」で、富山に注目している方も多いだろう。震災の影響が残る施設もあるが、県内の観光施設はほとんどのところで通常営業しているよう。4月15日には立山黒部アルペンルートが全線開通。4月15日~6月25日の期間は、高さ20mにもなる雪の壁で有名な「立山黒部・雪の大谷フェスティバル」が開催される。
ますます元気な街になることを願い、第二の故郷として富山の自慢を紹介したいと思う。
地元民の憩いの場「富岩(ふがん)運河環水公園」
観光客だけではなく、地元の方にも愛される「富岩運河環水公園(通称:環水公園)」。ここは犬の散歩をする人、放課後の学生、ランニングをする人たちで常に賑わっている。
公園の中心に流れる富岩運河には天門橋が架かり、夜には両側から運命の赤い糸のような光が出る。地元では人気のデートスポットで、ここでプロポーズなんて話も聞く、ロマンチックな場所。
天門橋の両端にある展望塔からの景色も素晴らしい。富岩運河の両側には、美しい芝生が広がる。左端にちらっと写っているのが「世界一美しい」と言われるスターバックス。学生時代、バイト終わりによくここでまったりしていた。お店が好きになりすぎて、週一で通っていたっけ。数百円の飲み物代だけで、優雅な気持ちにさせてくれる。全面ガラス張りで公園を見渡せる外観がとにかく素敵で、これが地方都市の富山にあることが誇らしい。平日でも混んでいるので、空席がない時は、テイクアウトで店の近くの芝生に座って飲むのもいい。
先日久しぶりに訪れてみると、公園の遠くに見える立山が、雪をまとった美しい姿でくっきりと現れ、まるで久しぶりの訪問を歓迎してくれているかのように見えた。富岩運河の向こう側には桜並木。春には最高のお花見スポットになる(例年4月上旬~中旬ごろ)。ドリンクを片手にお散歩。デートスポットにうってつけなわけだ。富山市の中でも特に自慢すべきスポットだと思う。
◆富岩運河環水公園
住所:富山県富山市湊入船町
電話:076-444-6041(パークセンター)
◆スターバックスコーヒー富山環水公園店
住所:富山県富山市湊入船町5富山富岩運河環水公園
電話:076-439-2630
営業時間:8:00~22:30
見た目の黒さが特徴の“富山ブラック”「西町大喜 西町本店」
ふとした時に猛烈に恋しくなる富山ブラック。名前がヒーローみたいでかっこいい。学生時代、富山に住んでいたころは時々食べていた。スープの黒さが衝撃的で、味は見た目通り、めちゃくちゃ濃い醤油ラーメン。これがありそうで、他ではなかなか味わえない。富山ブラックのカップラーメンを時々見るけど、ちょっとコショウが強くて、やはりお店のものとは少し違う。
富山ブラックが食べられるお店はいくつかあるけれど、おすすめは富山ブラック発祥の店と言われている「西町大喜 西町本店」。味の濃さは手加減なし。いつもラーメンだけ頼んでしまい、途中まで食べ進めたところでごはんが欲しくなる。ごはんを一つだけ頼むのが申し訳なくて気が引けるのだが、勇気を出して頼んだごはんとの相性は最高。次は最初から必ずごはんも頼もうと誓った。
それにしても、どうしてこんなにも味が濃いのか。ちゃんと理由がある。終戦後、おにぎりを持つ肉体労働者へ、塩分補給のおかずとして中華そばを作ったのが始まりらしい。そりゃごはんに合うはずだ。
「西町大喜 西町本店」は、富山駅構内にもあるのでぜひ。メニューは潔く、富山ブラックとごはんものだけ。他のラーメンは選べないので、覚悟を決めて。そして、ごはんの注文もお忘れなく。
◆西町大喜 西町本店
住所:富山県富山市太田口通り1-1-7
電話:076-423-3001
営業時間:11:00~20:00
富山県が誇る味覚・ホタルイカを味わう「旬和席 いちいち つう」
富山には四季折々おいしい海鮮がある。春になると、富山湾の宝石と言われる白えび漁が解禁。世界中でも、富山でしか水揚げされない。白えびのかき揚げはサクッと軽く、お酒に合う香ばしさなのでぜひ味わいたい。今回は時期が合わなかったので、次回のお楽しみ。
もう一つ忘れちゃいけない富山の味覚が、3~5月の期間限定で食べられる名物・ホタルイカ。3月下旬に富山へ行った際、ホタルイカに出会えた。透き通っていて美しすぎる刺身。普通のイカより小さくてしなやかな歯ざわり。いつまでもおいしさは変わらない。
ホタルイカと合わせて飲んだお酒は、富山に住んでいたころからよく飲んでいた立山梅酒。学生時代に市内の居酒屋で出会い、人生で一番おいしい梅酒だと衝撃を受けた。甘めだがそこまで甘ったるくなく、どんな食事にも合う。富山の日本酒・立山の甘みが出ているのだろうか。立山梅酒は、ホタルイカを引き立てていた。
今回ホタルイカを食べたお店は「旬和席 いちいち つう」。富山駅のすぐ近く、個室もあってゆったりできるので、旅の疲れも癒せるだろう。ほかにも地元のグルメがたくさん揃っているので、富山に行く際はぜひ行ってみては。
◆旬和席 いちいち つう
住所:富山市桜町1-1-1(電鉄富山駅ビルエスタ4F)
電話:076- 441-5211
営業時間:平日17:00~23:00、日・祝16:00~22:30
定休日:月曜日、不定休あり
セルフサービスの唎酒(ききさけ)が魅力的「桝田酒造店 沙石(させき)」
富山の地酒である満寿泉(ますいずみ)を作っている枡田酒造が経営する、セルフサービスで唎酒(ききさけ)ができる「桝田酒造店 沙石(させき)」。2019年8月29日にオープンした同店は、北前船の中継地として栄えた、富山市岩瀬にある。廻船問屋(かいせんどんや)が軒を連ねていたエリアで、今も当時の街並みが残る。
立派な柱と一枚板のテーブルが印象的な店内。女性でも入りやすい雰囲気で、一人旅らしい女性客も見かけた。満寿泉のお酒はよく「女性にも飲みやすい」と紹介されていて、イメージにとても合っている。
100種類以上の満寿泉が取り揃えられており、ここでしか飲めない限定のお酒や、ビンテージものもある。30分2,000円の唎酒コースでは、満寿泉をどれでも好きなだけ試せる。冷蔵庫を前に、どれにしようかワクワクが止まらない。
ワイン酵母を使ったお酒という、変わり種もあった。日本酒だけれども、ワインのような香りもして好みだった。今回試したコースの他にも15分1,000円で唎酒ができるコースと、持ち帰りもできる木枡(220円)を購入して、唎酒代(200~500円)を飲んだ分だけお会計するコースがある。
◆桝田酒造店 沙石(させき)
住所:富山県富山市岩瀬大町93
電話:080-2962-6683
営業時間:10:00~17:00
定休日:火曜日
今後さらにおしゃれになっていく富山の街
これが私の愛する街。市内は路面電車が発達しており、移動にも困らない。私も学生時代、雨や雪の日にお世話になった。当時はレトロな車両だったけれど、最近ではスタイリッシュなデザインの次世代型低床車両も出てきてうらやましい限り。私が住んでいたころより、ずっと便利でおしゃれな街になっていることがよくわかる。これからもさらに進化をするに違いない。絶景スポット、グルメ、お酒と楽しみが詰まった富山。ゴールデンウィークのお出かけにもいいかもしれない。
◆この記事を書いたメンバー
さっかさん(6期生)
静岡県在住。かつては1年の4分の1ほど、石垣島で過ごしていました。それぞれの県で絶景を巡ったりサイクリングしたり、アクティブな旅が大好きです。目指せ47都道府県制覇!