恋愛マスターくじらが紹介。旅へのハードルが高い人も安心な“バリアフリー恋愛旅”
恋愛マスターくじらです。今回紹介する恋愛旅のテーマはずばり「バリアフリー恋愛旅」。恋人や自分自身が体の不自由さを抱えていて、旅に行くのは難しいと考えている人にぜひ読んでいただきたい内容だ。
目次
完全バリアフリーの宿「富士レークホテル」へ
つい先日、うちの両親とお義母さんを連れて旅行に行ってきた。親たちはみんな高齢者であり、中でもうちのパパは車椅子を使用しないと遠出は難しい。全く歩けないというわけではないが、杖を使って不安定に進める程度だ。誰かが支えていないと転んでしまう確率も高い。要介護である。
そんなパパと旅行に行くのは無理かなとあきらめていたのだが、調べてみたら完全バリアフリーの宿があったのだ。それが「富士レークホテル」。ここはロビーなどの入り口はもちろんのこと、部屋の中まで車椅子のまま移動できる。
画像を見てもらうとわかると思うが、扉もスライド式で車椅子でも入室しやすい作りになっている。中のスペースもベッド以外は車椅子のまま進めるようになっており、介助しやすい。わかりやすく言えば、土足のまま部屋にあがる欧米式のような作りだ。
そして、今回もっとも紹介したいのがこちらの右奥にちらりと見える客室露天風呂。こちらも完全バリアフリーで、何なら車椅子のままでも浴室まで入れる。
河口湖温泉の引き湯を使用しているそうで、24時間ずっとお湯が出ている天然温泉。手前のピンクの椅子や手すりは無料レンタルしてくれる介助器具で、これがあることによって介助の負担も軽減できてありがたい。左手前にかけてあるのは滑り止めマット。奥の窓は防寒対策で付けているものなので、開けることも可能だ。その手前の木枠も全開できる。この日は最高に気候が良かったので、全て開いて河口湖の景色が一望できた。
河口湖の絶景を堪能!
ちなみにこちらが窓から見える河口湖の景色。これはバルコニーからの撮影だがお風呂でも同じものが見え、湖ならではの静けさと爽快感がある。この日はオレとママの二人で介助して、パパにもお風呂に入ってもらった。ママ一人の介助でお風呂に入れるのは難しいので、普段はシャワーで済ませているそう。
ママ「パパ良かったねー」
パパ「体を悪くしてからは、こういうのはもう無理だろうってあきらめていたよ。本当に最高だ。」
と、パパはもう何年ぶりかわからないくらい久しぶりに露天風呂に入れて、大感激してくれていた。うちのパパのように、体の不自由が原因で旅行を諦めている方は、とても多いと思う。現にオレも諦めていたから。しかし、バリアフリーの宿があることを知り、実際に宿泊してみて、これは本当に素晴らしいサービスだと感じた。
介助する側、される側どちらも楽しめる旅が大事
体が不自由なパートナーがいる人や、自分自身が不自由さを抱えている人でも旅の可能性があることを知って欲しい。バリアフリー恋愛旅を「富士レークホテル」さんは可能にしてくれる。うちのパパよりもさらに不自由な方は、入浴用リフトを完備したバリアフリーのお風呂もあり、1ヶ月前に予約すればヘルパーさんも来てくれるそう。さらにリクライニングベッドが完備されているお部屋もあるそうだ。富士レークホテルさんは完全バリアフリーの宿だが、一般客用の大浴場ももちろんあって、介助する側の疲れも癒してくれる。どうしても介助される側に目がいってしまいがちだが、介助する側の負担の大きさを忘れてはいけないと思う。今回の旅では、パパに露天風呂を味わわせてあげるのと同時に、普段介助してるママの疲れも癒してあげたかった。2人で生活しているので、パパが旅行に行けないとなると当然介助しているママの方も行けなくなる。介助する側もされる側も、どちらも旅を満喫できるのが大事だと思う。
愛するパートナーが体に不自由さを抱えていたり、ある日突然不自由になったりする可能性は誰にでもあることだろう。介助生活は突然始まり、介助に終わりはない。なので、これを特別なことにせず日常にしていくことが求められる。長く続けられるようにするには日々の負担を減らしていくことが大事だ。バリアフリー旅だって、特別なことではなく生活の一部にしていくのが大切だろう。旅の息抜きはどんな人にとっても必要なものであるはずだから。
「こうやっていつもとは違う場所に来て、いつもと違う景色を眺めるのはやっぱりいいなあ。連れてきてくれて本当にありがとう」
愛する人のこんな言葉を聞けるバリアフリー旅。こんな記事がめずらしくないくらい、バリアフリー旅が日常になればいい。
オレはそう思っちゃうんだよね。