洞窟にクルージングに三味線に。ロケーションが “ズミッ!”な宮古島のビール旅
みなさーん、こんにちは! “酔い子”の味方、ビールおねえさんこと古賀麻里沙です。最近はぽかぽかお出かけ日和が続き、どこかへ足を伸ばしたい気分。思いっきり体を動かして、ビールをグビッと飲みたいなぁ~ということで、美しい海とおいしいビールのある宮古島へ行ってきました。もうすぐゴールデンウィークということで(今年は2日休みを取れば最大10連休みたいですね)、行き先の参考にしてみてください。ちなみにタイトルにある“ズミッ!”というのは、宮古島の言葉で“最高!”という意味です。
目次
巨大なパンプキンからダイブ! 宮古ブルーのパワースポット
宮古島の海といえば“宮古ブルー”と呼ばれ、世界屈指の透明度を誇ります。まずは全身で宮古ブルーを満喫するべく、カヤックツアーに参加しました。大冒険の始まりです。
ウエットスーツとライフジャケットでフル装備。どこまでも広がる透き通った海の中には、カヤックの上からでも魚たちがたくさん泳いでいるのが見えます。目指すのは海の中からしか入れないという、幻のパンプキン鍾乳洞。ここには海の神様がいると言われていて、地元の人たちが昔から大切にしてきた神聖な場所なんだとか。
一人ずつしか入れないくらいの小さな入り口。泳いで中に入ると、入り口からは考えられないほどの大きな空間が広がっていました。入ってすぐにドンッと現れるのが大きな鍾乳石。幅は4m、高さは3mくらいのまるっとしたカボチャのような形をしています。思わず「すごい!」と声をあげてしまうほどの大迫力。
ちなみに……鍾乳石は1cm伸びるのにどのくらいの時間がかかると思いますか? 1年? 10年? いえいえ、なんと100年かかるのだそう。ここまで大きく育つのに一体どれくらいの歳月がかかったんだろう……神秘的な場所で、深い深い歴史を感じさせてもらいました。鍾乳石に感動したあとは、なんとこの巨大なカボチャをよじ登りります! なんとか登り切った先に見えてくるのはリムストーンプールと呼ばれるいくつもの水たまり。この水は海水ではなく湧き水で、ぺろっと舐めてみると確かに辛くない。海から繋がっているのに不思議ですね~。中は真っ暗なので懐中電灯で照らしながら前へ進むのですが、一番奥まで進むと腰くらいの深さのプールに辿り着きました。なんだかジンジンとパワーを感じる! 神様にしっかりとご挨拶をして、再び最初の入り口を目指します。
最後はカボチャの上からエメラルドグリーンの海に向かってダイブ! この時に願い事をすると叶うという噂です……今回も素敵な旅になりますように。
絶対に外せない。本場の宮古そばに舌鼓
沖縄にやってくると必ず食べるのが沖縄そば。地域やお店によって味が違うので、食べ比べが楽しいんです。滞在中5杯以上の宮古そばを食べましたが、ここ「丸吉食堂」のそばがダントツで私のお気に入り。
ニンニクと出汁の効いたスープがとにかくおいしい。スープに絡みやすい歯ごたえのあるストレート麺がたっぷりと入っていて、スープが隠れるほど。沖縄そばといえば麺の上にソーキ(豚の骨つきあばら肉)やかまぼこがトッピングしてあるのがお馴染みですが、昔ながらの宮古そばは具が麺の下に隠れています(沖縄そばは総称です)。麺の下から発掘した三枚肉は食感がプリッとしていて、中はしっとり。ジューシーで甘辛く、深みのある味付けがたまりませんでした。
ちなみにソーキそばはこちら。ソーキはとろとろ食感で、こちらもウマイ……。この肉のボリューム感、伝わりますかね!? あまりにおいしくてスープまで全部飲み干しちゃいました。中に入るまでに20分くらい待ちましたが、これは並んででも食べたい味です。そうそう、一緒に注文した「じゅーしぃ」がこれまた絶品だったんです。「じゅーしぃ」というのは、豚肉の茹で汁や昆布の出汁で炊き込んだ沖縄の炊き込みご飯のこと。たっぷり入った野菜やひじきがいい味出していました。
◆丸吉食堂
住所:沖縄県宮古島市城辺字砂川975
電話番号:03-3622-6698
営業時間:10:30~18:00、夏期は10:30~20:00
定休日:不定休
洞窟で育てる秘蔵の泡盛
丸吉食堂のすぐ近くに、有名な「多良川酒造」があります。中に入って見学することも可能なので、行ってみることに。まずは映像で泡盛のつくりかたを学び、そのあとは泡盛たちが眠っている洞窟へ向かいます。
「ういぴゃーうぷうす蔵」と呼ばれるこちらの洞窟は、「ウイピャー森」という神聖な森の地下にある泡盛の貯蔵庫です。ここでは、自分で購入した泡盛を洞窟で熟成し、古酒に育ててもらうことができるんです。
開封される日を待っている、数千本の泡盛たち。圧巻ですね……! もちろん私も熟成用の泡盛を注文しちゃいました! 寝かせるのは最低5年からで、そのあとは延長することもできるみたいです。お子さんの誕生祝いに預けて、成人祝いに開けるために20年熟成させる方もいるみたいですよ。この洞窟の中に自分の泡盛も並ぶんだと思うと、ワクワク。特別な気持ちになりました。
5年後に想いを馳せながら、未来の自分に向けて専用の木札にメッセージを書き込んでいきます。開封の時が楽しみだな♡
◆琉球泡盛 株式会社多良川
住所:沖縄県宮古島市城辺砂川85
電話番号:0980-77-4108
見学時間:10時~、11時~、13時~、14時~、15時~、16時~
定休日:日曜日、GW、旧盆、年末年始、
自由気ままに暮らす島猫たち
夜ごはんまで時間があるので、腹ごなしに町を散策しました。宮古島ではたくさんの猫たちが島民と一緒に仲良く暮らしているんです。
ここでは猫も働いているようですね。これからショベルカーを操縦するみたいです。
1時間ほどぶらぶらしている間になんと19匹もの島猫たちとご挨拶ができました。猫好きの私にとっては天国のような場所です。たっぷり癒されたので、そろそろ夕飯タイムにすることにしました。
ディナークルーズでサンセットライブ
待ちに待った夕飯の時間です。なんと今日のご飯は、船の上で! 波に揺られながらのビールタイムに胸が高鳴る……! 専属シェフが腕を振るうディナーメニューは、ブッフェ形式となっています。
ビールはもちろん、オリオンビール!! この時間をどれほど待ったことか。それでは、乾杯☆
いつもと違ったロケーションでのビール、なんっておいしいんだろう! ズミッ(最高)! そしてやっぱり海鮮がものすっごくおいしいです。新鮮な鰹のたたきは味が濃厚で旨味がすごい。何度もおかわりしちゃいました。
これは、沖縄料理「中身汁」。豚の内臓を鰹出汁などで煮込んだお吸い物のことで、お祝いの席には欠かせない郷土料理のひとつです。モツがぷりぷりで出汁がしっかりと効いていて、ビールのお供にもってこい。
旅先では、その土地その土地のクラフトビールが味わえるのはもちろんですが、郷土料理や、その場所ならではのおつまみと一緒にビールを楽しめることも醍醐味です。いつものビールがその土地のおつまみとあわせることで味わいが変わったり、もっとおいしく感じたり、そこからさらにその場所に興味を持つことができたり、「ビール旅」を推している理由は実はそういうところにもあったりします。
夢中で食べていると目の前に「伊良部大橋」が見えてきました。宮古島と伊良部島を繋ぐ大きな橋です。橋の下をくぐる瞬間はオープンデッキに移動して撮影タイム! 晴れ渡る空にエメラルドグリーンの美しい海……んーっ、風が気持ちいい。この日はまさにクルーズ日和でした。
たった一本の橋で繋がる島と島、なんだかロマンを感じませんか?
しばらくするとお魚スポットに到着しました。実はこのクルーズでは、船底から海中の世界を覗き見ることができるんです。仲良く餌を食べる魚たちを目の前に見ながら、しばしくつろぎます。
そうこうしているうちにサンセットの時間が近づいてきました。夕日が沈んでいくのを眺めていると、前方から軽快な音楽が聴こえてきましたよ。
始まったのは、三味線ライブ! テンポの良い沖縄民謡で船上の盛り上がりは最高潮に。みんなで一緒に踊ってビールを掲げて何度も乾杯! おいしいビールと料理に囲まれ、海の上で味わう非日常感。この瞬間、船の中に一体感が生まれました。旅の締めくくりに素晴らしいクルージングとなりました。
◆ベイクルーズモンブラン(株式会社はやて)
電話:0980-72-6641
営業時間(電話受付):09:00~17:00
ビール豆知識「ビールは栄養ドリンクとして重宝されていた」
1620年に新天地開拓のためイギリスからアメリカに渡った“メイフラワー号”という船があります。約2ヶ月という長い航海に備えて重宝されていたのが、栄養があり腐りにくいビール。船には400樽のビールが積まれていたのだとか。水は腐りやすいので、ビールを飲料水の代わりに飲んでいて、102人の乗客と27人の乗組員の喉の渇きを潤していたそうですよ。
なるほど……たしかに1日の終わりにビールを飲むと元気になりますよね。昔からビールは人々のパワーの源だったようです。よーし、私も今日もビールを飲んで、明日へのエネルギーチャージするぞ~!
宮古島ビール旅の魅力、伝わりましたか?
美しい海においしい食べ物、神秘の洞窟に可愛い島猫たち。ビールがより味わい深くなる条件がたくさん揃っている宮古島に、すっかり虜になってしまいました。今回紹介したもの以外にも、素敵なお店や音楽、ビールなど語りきれていない魅力がまだまだたっぷりあります。またいつかこぼれ話としてご紹介できたらなと思います。港で海釣りにも挑戦したんですが、一匹も釣れずに撮れ高ゼロだったのは内緒の話です。
その土地ならではの自然を全身で感じて、知らない場所を散策して体を動かして、ご当地おつまみとクラフトビールを味わう。自分のなかでの新たな出会いが、1日の〆のビールを何倍もおいしくしてくれます。だから旅ってやめられないんですよね。
それではまた次のビール旅でお会いしましょう!