NO密に絶景を楽しむ! レンタサイクル付きの宿5選
旅のプロ=プランナーが、旅の行程・実例を紹介する「みんなの旅プラン」でプランナーを務める、山岳自転車旅ライターの土庄雄平です。アウトドアで感じたその土地の魅力をテーマに、各地のおすすめプランを提供しています。
そんな私が今回ご紹介するのは、「近くに絶景スポットのある、レンタサイクル付きのお宿」です。スポットを訪れる際に、自転車でアプローチすれば、絶景を見たときの感動が何倍にも高まりますよ。三密回避の旅スタイルとしてもオススメです。
Text&Photo: 土庄雄平
目次
自転車旅は、ちょっとした冒険!
自転車旅の醍醐味は、交通手段でありながら、手軽に旅情を味わえること。旅先で自転車を使うことで、ただの移動がちょっとした冒険へと変わります。日頃ため込んだストレスをエネルギーに変えて、旅行をよりアクティブに楽しめるはず!
しかし、いきなり自転車旅というと、初心者の方にはハードルが高いですよね。そこでオススメしたいのが「レンタサイクル」です。最近、レンタサイクルに注力する観光地が多くなり、より気軽に利用できるようになりました。
自転車旅にはどんな車種を選ぶべき?
近年、旅に使う自転車の種類も増えてきました。あらゆる場所で導入されていた一般的なシティサイクル(通称ママチャリ)は、電動アシスト付きが主流になり、クロスバイクといったスポーツ自転車も普及しています。また、欧米で流行しているe-Bike(電動アシスト付きスポーツ自転車)の導入も少数ですが見られるようになりました。
各自転車の特性は、以下をご参照ください。
それぞれの旅スタイルに応じて、車種を選ぶとよいでしょう。
長距離走行&写真映えを狙うなら……
旅先を五感で感じられるほか、写真を趣味とする旅行者も増えている今、個人的には写真映えするクロスバイクやロードバイクなどのスポーツ自転車がオススメです!
なお、私もロードバイクを愛用しています。旅先で愛車と一緒に写真を撮れば、一段と思い出が深まるはず。レンタサイクルを利用して、マイ自転車が欲しくなってしまう、ということもあるかもしれません(笑)
レンタサイクル付きのお宿を厳選してご紹介!
これまで自転車の魅力をお伝えしてきましたが、初心者の方は特に、レンタル場所や乗り捨て可能かなど、調べることがいっぱいです。
そこで、気軽にレンタサイクルを利用でき、近くに絶景スポットがあるお宿をピックアップしてみました。
1.文珠荘(京都府)
日本三景の一つ「天橋立(あまのはしだて)」。砂れきが海中に蓄積し、独特な地形が織りなす風光明媚な景観は、旅好きなら一度は見たい絶景。「天橋立ビューランド」からの眺めは、まるで龍が天に昇っていくような臨場感です。
こちらの絶景鑑賞も欠かせませんが、せっかくなら「天橋立」をサイクリングで走り抜けるのも、ツウの楽しみ方です。まるで海を割いて走っているような、独特の風情を味わえるのは、全国でここだけ。松林から垣間見える阿蘇海と日本海の風景は、果てしなく美しいですよ。
そんな天橋立ならではの滞在を楽しむなら、「文珠荘(もんじゅそう)」がオススメ! 心和む水際の風景と、滞在中の快適さを兼ね備えた和のリゾートです。レンタサイクルで日中はアクティブに、朝夕は旅館で贅沢なひとときを過ごしましょう。
なかでも、館内のレストラン「mon」で振る舞われる、地魚・野菜・特選和牛など丹後の新鮮食材を特製石窯で焼いた、名物の石窯料理は絶品です。
◆文珠荘(もんじゅそう)
住所:京都府宮津市天の橋立海岸
電話番号:0772-22-7111
予算:1泊2食付き33,000円前後〜/一人
備考:シティサイクル最大9時間(9:00〜18:00)400円
2.松島 一の坊(宮城県)
二百六十余の島からなる、湾の景観が美しい日本三景「松島」。見るポイントによって表情を変え、何度訪れても新たな発見に富んでいます。松島海岸の周辺はコンパクトなエリアのため、自転車で巡るのにもってこいです。
そんな絶景に至近の宿「松島 一の坊」は、宮城の地酒や地元の味覚が詰まったビュッフェ、湾を望む露天風呂まで満喫でき、眺望のいいリゾートです。日中には、宿泊者無料のレンタサイクルをフル活用したいところ。
せっかくなら自転車がないと、なかなか行きにくい「福浦島」まで足をのばしてみましょう! 島全体が自然植物公園となったこの無人島では、四季折々に草花と海の風景を満喫することができますよ。
また「松島 一の坊」は、レンタサイクル以外にも、滞在中の飲食やガラスミュージアム鑑賞、ラウンジコンサートまで、すべてが宿泊代に含まれるオールインクルーシブ! 朝から晩まで松島滞在をストレスフリーに楽しめます。
◆松島 一の坊(まつしま いちのぼう)
住所:宮城県宮城郡松島町高城字浜1-4
電話番号:0570-05-0240
予算:下記HPをご参照
備考:シティサイクルのレンタルは宿泊プラン込み
3.リゾートホテル久米アイランド(沖縄県)
近年、沖縄のサイクリングスポットとして人気の「久米島」。那覇空港から飛行機で30分というアクセスの良さが魅力です。島のいたるところに絶景スポットがあり、山の緑から海の青まで、色彩変化に富んでいます。
この島の西側にある「リゾートホテル久米アイランド」では、クロスバイクやロードバイクがレンタルできます。コンパクトでありながら、少しアップダウンがある久米島では、スポーツ自転車の機動力を借りましょう!
4時間もあれば、島の南側に当たる「トクジム自然公園」を目指すと良いでしょう。美しい海岸沿いの道や、沖縄離島の原風景、軽いハイキングが必要ですが「鳥の口」といわれる景勝地では、引き込まれる絶景が待っています。
「リゾートホテル久米アイランド」では、豪華な朝食ビュッフェも人気! 久米島ならではの食でお腹を満たし、アクティブに島旅を楽しんでみてはいかがでしょうか?
◆リゾートホテル久米アイランド(りぞーとほてるくめあいらんど)
住所:沖縄県島尻郡久米島町真我里411
電話番号:098-985-8001
予算:1泊朝食付き7,500円前後〜/一人
備考:クロスバイク4時間2,500円、ロードバイク4時間3,500円
4.星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル(青森県)
東北屈指の景勝地・奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)に隣接している「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」。「一度は宿泊してみたい」という方も多いのではないでしょうか?四季折々の自然を感じつつ、贅沢な秘境ステイが楽しめます。
こちらでは、最新鋭のe-Bikeのレンタサイクルも完備! 約14kmにもわたる「奥入瀬渓流」をスイスイと巡ることが可能です。天然の景勝地である奥入瀬渓流には、駐車スペースが限られるため、自転車の機動力がフルに生きてくるのです。
もちろん利便性だけでなく、走る楽しさもポイント! 落葉広葉樹林に包まれた道には、渓流のマイナスイオンがパックされています。真夏でも、天然クーラーの中を駆け抜けていく時間は、病みつきになる爽快さです。
なかでも訪れて欲しいのが、奥入瀬渓流を代表する「阿修羅(あしゅら)の流れ」。差し込む光にキラキラと照らされながら、静寂の中、勢いよく通過していく水の流れに癒されます。
◆星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル
住所:青森県十和田市大字奥入瀬栃久保231
電話番号:0570-073-022(9:30〜18:00/星野リゾート予約センター)
予算:1泊2食付き22,000円前後〜/一人
備考:e-Bike4時間3,300円(前日18時までに予約)
5.ファミリーオ館山(千葉県)
リモートワークが普及し、移住先として人気を集めている房総半島「館山」。リゾート感ある南国の雰囲気と、日本の原風景と言える美しい里山の風景が根付いています。のどかで癒しを得られる旅行先です。
そんな館山の海岸沿いに位置するリゾートホテル「ファミリーオ館山」では、気軽にクロスバイクのレンタサイクルが利用できます。1日利用しても1,500円というリーズナブルな価格が魅力。館山の自然を満喫できるように、アクティビティを充実させているお宿です。
房総半島を一周する道は、「房総フラワーライン」と呼ばれるツーリングやサイクリングに人気の高い名道。太平洋の大海原を望む見物海岸や、引き込まれるような伊戸駐車場近くの道の風景など、清々しいサイクリングに癒されます。
ホテルには大浴場が完備されているほか、イタリアンの美味しいレストラン「BRUNO」も併設されています。身体を思いっきり動かした後は、ホテルで贅沢なリゾートステイを満喫してくださいね。
◆ファミリーオ館山(ふぁみりーおたてやま)
住所:千葉県館山市大賀81-17
電話番号:0470-22-8861
予算:1泊2食付き13,000円前後〜/一人
備考:クロスバイク4時間1,000円、1日(9:00〜17:00)1,500円
著者プロフィール
土庄雄平(とのしょうゆうへい)
1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、大手メーカー営業職と、トラベルライターを両立。旅のプロ=プランナーが、旅の行程・実例を紹介する「みんなの旅プラン」でプランナーを担当している。年間2000~3000km以上自転車で旅をし、50~60座登山を行う。飛行機やフェリー、新幹線などあらゆる交通手段を駆使して自転車を運び、冒険心の赴くまま全国各地を走り回っている。
旅先でアクティブに! レンタサイクル活用旅のススメ
今回は、レンタサイクル付きのお宿をご紹介しました。春先は、自転車旅にピッタリの季節。いまから下調べをして、行楽日和に備えるのといいかもしれませんね。このほか、「みんなの旅プラン」では、私の愛車で回っている各地の「自転車旅」プランも公開中。ぜひ、そちらもチェックしてみてください。