東武鉄道が未来を託す新型特急「スペーシアX」で紅葉を見に日光へ

栃木県

2023.10.20

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東武鉄道が未来を託す新型特急「スペーシアX」で紅葉を見に日光へ

静岡県在住、愛読書は時刻表。暇さえあればリュックひとつで旅に出かけるLIKESライター・なおは、こよなく愛する鉄道を使って絶景巡りをしています。東武鉄道で運転を開始した「スペーシアX」に乗り、移動から楽しむ日光の旅をご紹介したいと思います。これから紅葉で盛り上がる日光へ足を運んでみてください。※写真は2023年夏に撮影したものです。

目次

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東武鉄道の看板列車「スペーシア」が進化

旅のニーズに応える多彩なバリエーションの座席

車窓を眺めつつ沿線のご案内

歴史と自然を肌で感じられる町・日光

東武鉄道の看板列車「スペーシア」が進化

こんにちは、なおです。今回、わたしは7月15日にデビューした新型特急スペーシアXに乗るため、東武鉄道の浅草駅にやってきました。

わたしが乗車するのは7:50発の「スペーシアX」1号です。ちなみに5番線は「スペーシアX」専用ホーム。特別感がありますね。朝早い時間(ちなみに静岡在住のわたしは5時に最寄り駅を出ました)の列車ですが、発売開始日にはすでに満席。競争の激しい人気列車です。「スペーシアX」は月~水曜日は1日2往復、木~日曜・祝日には4往復運転されます。夕方発の1往復のみ鬼怒川温泉駅行き、あとは東武日光駅行きです。

ホームにはすでに「スペーシアX」が待機していました。丸みを帯びたフォルムは「スペーシア」を継承している印象でしたが、従来の「スペーシア」と比べ一層白さが際立ち、スタイリッシュな表情になりました。実はこの白、日光の観光名所のあるものの色を意識したそうなんですが、何かわかりますか? 答えは後ほど。

目をひくのが六角形の窓。「X」の文字が窓の形に表れています。東武鉄道を代表する特急車両の愛称である「スペーシア」を引き継ぎ、正統進化することを期待してつけられた「X」。窓のデザインは沿線の栃木県鹿沼市の工芸品、組子もイメージしています。

旅のニーズに応える多彩なバリエーションの座席

座席をご紹介します。「スペーシアX」では旅のニーズに合わせた6種類の座席を用意。1号車は高級ホテルのラウンジを彷彿とさせる「コックピットラウンジ」です。お目にかかりたかったのですが、1号車のチケットを持つ方しか車両に立ち入ることができませんでした……。

カフェラウンジ利用は、1号車優先。

東武日光到着後に車両に立ち入らなければ、という条件で撮影せていただいたのがこちら。

カフェスペースもあり、お土産品も販売しています。1号車の乗客優先で商品に余裕があるときのみ、ほかの乗客へ販売が可能となります。

定員終了(泣)。ご予約はすぐに!

カフェ利用はQRコードを読み込んで整理券を取得し、指定された時間のみ。わたしも試してみたんですが、残念ながら整理券もすべて配布終了していました。こちらも競争率がかなり高いです。

2人掛けもゆったり。

広い車窓を独り占めできるシート。

座席裏側。

リクライニングはボタンで操作します。

2号車はプレミアムシート。今回わたしがお世話になった座席です。2列と1列のゆったりした座席で、1人旅にもぴったり。電動リクライニングや、座席を倒せるバックシェルが装備されていて、後ろの座席の人に気兼ねなく、ゆったりとした気持ちで日光への旅を楽しむことができます。

スタンダードシート。

5号車のボックスシート。

扉も鹿沼(かぬま)組子の模様です。

3・4・5号車はスタンダードシート。5号車は半個室のボックスシートになっていて、家族旅行におすすめです。団らんの時間を楽しめます。

6号車はコックピットスイート。3方向から景色を眺めることができる走るスイートルーム。7名まで利用可能で少人数の団体旅行に最適です。こちらも乗客のみ入ることができるので、今回は窓の外からの撮影をさせてもらいました。ほかにも6号車には「スペーシア」にもあった個室をアップデートしたコンパートメントも用意しています。家のリビングにいるような気持ちで日光方面に向かうことができます。

観光需要に配慮した設備もありました。大型荷物を客室内に持ち込まなくていいようにデッキにスペースが設けられています。

車窓を眺めつつ沿線のご案内

車両探検を済ませるといよいよ列車は東武日光に向けて出発します。浅草駅を出発して隅田川を渡りスカイツリーが見えてきたころ、とうきょうスカイツリー駅に停車。日光・鬼怒川温泉旅行の帰りにここで降りて、スカイツリー見物することも可能です。その後すぐに北千住駅に到着。東武鉄道のみならず、JR、東京メトロも集まる東京北東部の一大ターミナルで、かなり多くの乗客が乗ってきます。

ほかにも春日部駅、栃木駅、新鹿沼駅、下今市(しもいまいち)駅、東武日光駅の順に停車します。春日部駅を過ぎれば、のどかな風景が車窓から眺められるようになります。

蔵の町へは栃木駅から徒歩約10分。

新生姜バルーンがお出迎え「岩下の新生姜ミュージアム」。

栃木駅のある栃木市はかつて舟運で栄えた蔵のある町として有名です。黒塗りの見世蔵などが軒を連ねます。「岩下の新生姜ミュージアム」も駅徒歩圏内です。新生姜ひとつでここまで見せるかと驚くこと必須ですよ。

◆岩下の新生姜ミュージアム
住所:栃木県栃木市本町1-25
電話:0282-20-5533
営業時間:10:00~18:00
定休日:火曜日(祝日を除く)、年末年始
入館料:無料
アクセス:東武日光線栃木駅から徒歩約13分

岩下の新生姜ミュージアム 公式ホームページはこちら

下今市駅ではSL大樹(たいじゅ)に接続。鬼怒川温泉駅までを約35分で結びます。「スペーシアX」から多くのお客さんが乗り換えていきました。最新の特急からレトロ感あふれるSLへ。鉄道の歴史を感じる旅も楽しそうです。

◆SL大樹
運行区間:東武鬼怒川線下今市駅~鬼怒川温泉駅、東武日光線下今市駅~東武日光駅
運行日:毎日運転 ※時刻表や運転パターンは公式ホームページをご確認ください。

SL大樹公式サイトはこちら

栃木のシンボル的存在である霊峰・男体山(なんたいさん)が見えてくれば東武日光駅はもうすぐ。

9:39、終点東武日光駅に到着しました。1時間50分ほどの新型特急の旅はとても快適でゆったりと寛ぐことができました。

歴史と自然を肌で感じられる町・日光

日光観光の表玄関、東武日光駅。

大正元年に建てられたJR日光駅は貴賓室もある洋風建築。宇都宮駅とを結びます。

日光は全国に名だたる観光地。駅前から出ているバスで各観光名所にアクセスできます。

日光東照宮の三猿。

絢爛豪華な陽明門(ようめいもん)。

雄大な自然美、日本三名瀑の「華厳(けごん)の滝」。

日本一の標高を誇る「中禅寺湖」。

ところで冒頭に出したクイズの答え、お分かりになりましたか? 「スペーシアX」が目指した車体の白。正解は、日光陽明門の胡粉(ごふん)塗り、高貴な白でした。

「どうする家康」で家康ブームに沸く日光。これから秋が深まり中禅寺湖やいろは坂は関東で最も早く紅葉を楽しむことができます。「スペーシアX」で快適な日光の旅をぜひ楽しんでください。

◆日光東照宮
住所:栃木県日光市山内2301
電話:0288-54-0560
開門時間:4~10月 9:00~17:00、11~3月 9:00~16:00 ※受付終了は閉門30分前
入館料:大人・高校生1300円、小・中学生450円
アクセス:JR日光駅・東武日光駅から東武バス日光「中禅寺温泉・湯元温泉」行で「神橋」から徒歩約8分。

公式ホームページはこちら
新型特急スペーシア X 特設サイトはこちら

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#鉄道旅 #紅葉 #日光 #旅色LIKES #スペーシアx

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鉄道旅 なお

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なお

とにかく旅好きで暇さえあればリュックひとつでどこかに出かけています。鉄道をこよなく愛し、時刻表はわたしの愛読書。温泉も大好きなので鉄道を使って温泉巡りする、そんな記事が多いかもしれません。最近は絶景めぐりも旅のポイントにしています。みなさんオススメの絶景情報求む!

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