これも紙? “日本一の紙のまち”四国中央市で見つけたSDGsなお土産雑貨

高梨 臨さんが『旅色FO-CAL』で巡った愛媛県四国中央市は、特集でも取り上げたとおり、古くから製紙業が盛んで、紙製品製造出荷額が全国1位(2023年10月現在)! 国内に流通するトイレットペーパーのほとんどがこのまちで製造されているそうで、市内には大きな製紙工場がいくつもあります。とはいえ、“日本一の紙のまち”のお土産としてトイレットペーパーを持ち帰るのも……と悩む方にぴったりのお土産を見つけました。
目次
[1]和紙で作られた「靴下」
この靴下、つま先とかかとの部分が和紙でできています! 「ごわごわするのでは……」と思ったらとんでもない。シャリ感はあれど通気性があり、ごわつきはまったくありません。しっかりと強度のある質感で、つま先に穴が……なんて心配はなさそうです。驚きなのは、保温性。「あれ、ホッカイロいれたっけ?」というほど温かいです。ただパッケージに「ほどよい保温性で、冷え性の方の就寝時用にも最適」とあるとおり、発熱するわけではありません。もちろんガシガシ洗えますし、長くお付き合いできます。
[2]ボディウォッシュタオル
こちらも和紙でできています(組成は紙50%、テンセル[セルロース]50%)。目の粗い網状なので、泡立ちがよく、泡切れも抜群。「肌にやさしい」とありますが、しっかりとした質感。泡立ててマッサージするように使うのがいいかもしれません。乾きやすいので、旅先に持っていくのにもぴったりです。あぶらとり紙を応用しているそうで、洗い上がりはさっぱり。ちなみに、テンセルとは、ユーカリなどの木材パルプを原料にした素材で、紙同様再生できるので環境に優しいことでも注目を集めています。オーストリアのレンチング社が開発し、柔らかでさらっとした質感が特徴で、ブラウスなどに使われています。
[3]伊予和紙の豆ぽち袋
今や紙製品の製造出荷額が全国1位の四国中央市ですが、手漉き(すき)和紙の歴史は浅く、江戸時代後期から明治にかけて農家の副業として紙づくりの歴史が始まりました。いまも紡がれる伝統の和紙を使ったぽち袋のミニ版です。「伊予和紙」の温かみのある質感と、思わずニヤッとしてしまうイラストが目を引きますが、なんといってもこのサイズ!
立て替えてもらったお金を返したり、知り合いのお子さんにお小遣いをあげたりするときにぽち袋を使うと、“気遣いのできる大人”として認定されます(経験上)。ただ、ぽち袋に中身が負けることも……。このサイズなら、そんな心配も不要です。500円玉がちょうど入るサイズで、千円札も、12折すれば入れることができます(開いたときに折り目がかなりつくので嫌がられるかもしれません)。
[4]髪ゴム

250円
ヘアゴムについた飾りに和紙を使っています。近くで見ると和紙の風合いが残り、質感もざらっとした和紙そのもの。手すき和紙なので、一つとして同じ模様がありません。「これ、実は和紙を使ってて~」と旅先の話をするきっかけになるのも、よいお土産の条件になりそうです。
[5]水引

860円
水引は、四国中央市の伝統工芸です。江戸時代、髪をまとめる「元結(もとゆい)」の製造から始まり、紙漉(す)きとともに発展。明治時代の断髪により元結の需要が減少すると、水引の生産に転換したそうです。赤と白だけではない色水引や金や銀、光沢フィルムを巻いたものなど新商品の開発や美術品などの加工品の製造に取り組み、日本有数の水引の産地になりました。この飾りのラベルには「スーツケースの供」。空港で、預けたスーツケースを受け取る際の目印に。ただ繊細なつくりなので、普段のバッグにつけるのもよさそうです。日常に美しい伝統工芸品を取り入れるのもいいものです。
お土産を見つけたのは「紙のまち資料館」
住所/愛媛四国中央市川之江町4069-1
電話/0896-28-6257
時間/9:00~16:00
定休日/月曜日及び祝日の翌日、年末年始※大型連休については要問合せ
入館料/無料
※価格は2023年9月時点のもの
おわりに
“日本一の紙のまち”にはまだまだユニークなお土産がありそうです。『FO-CAL愛媛県四国中央市』を読んで、ぜひ探しに出かけてください。