休日に首都圏へ出かけるならJR乗り放題フリーきっぷをフル活用! いつもより1,000円近くお得な紅葉と黄葉はしご旅
静岡県在住、愛読書は時刻表。暇さえあればリュックひとつで旅に出かける旅色LIKESライター・なおは、こよなく愛する鉄道を使って絶景巡りをしています。特に紅葉見物が大好きなわたしは「のんびりホリデーSuicaパス」を使って鎌倉と東京の多摩地方へ。紅葉・黄葉の名所をはしごしてきました。普通に行くよりも1,000円近くお得にお出かけできたきっぷは、通年土・祝日と一部期間使用可能です!
目次
首都圏のお出かけに強い味方! 「のんびりホリデーSuicaパス」
こんにちは、旅色LIKESの鉄道担当なおです。わたしは神奈川県の小田原駅に来ています。今回は首都圏の紅葉や黄葉スポットを巡るのにぴったりのきっぷを使うことにしました。JR東日本の「のんびりホリデーSuicaパス」。首都圏のJR東日本社線ほぼすべてが利用できて2,670円という大変お得なきっぷです。普通車自由席のみ利用可能ですが、追加料金でグリーン車自由席や特急列車も利用することができます。ただし新幹線は利用できません。
それでは小田原駅から電車に乗って東京方面へと参りましょう。
北鎌倉で寺院を彩る紅葉を楽しむ
大船駅で横須賀線に乗り換えて一駅、北鎌倉駅にやってきました。有名な寺院が多く鎌倉観光のメインスポットのひとつ。今日も大勢の観光客で賑わっています。
駅からすぐの円覚寺は、臨済宗円覚寺派の総本山で北条時宗が開基した寺院。門前の紅葉が美しいですね。
円覚寺境内の真ん中を横須賀線が通り過ぎていきます。軍港・横須賀に通じる鉄道を造るために無理やりここを通したのだとか。今なら考えられないですね。
生憎の小雨混じりの天気となりましたがしっとりと濡れる紅葉がかえって美しい。モミジの木の数はそれほど多いわけではありませんが、境内の建物を紅く彩り華々しく演出してくれているなと感じました。
◆臨済宗大本山 円覚寺
住所:鎌倉市山ノ内409
電話:0467-22-0478
拝観時間:3~11月 8:30~16:30(境内からの退出時間 17:00)、12~2月 8:30~16:00(境内からの退出時間 16:30)
拝観料:おとな500円、小中学生200円
続いてやってきたのは明月院。円覚寺から歩いて8分ほどのところにある、いわずと知れたあじさいの名所です。あじさいの咲き誇る時期には多くの観光客で賑わいます。
明月院は紅葉が美しい寺院としても知られています。あじさいの時期とは全く違った景色を味わいにこちらを訪ねてみることにします。
「悟りの窓」とよばれる丸窓も有名で、あじさいの季節にはその写真を撮る方で大行列ができます。丸窓がまるで「明るい月」のようで窓の向こうの四季折々の景色を絵画のように見せてくれるのです。
丸窓に切り取られた紅葉に染まる秋の明月院。天気は小雨でしたが、この絶景が見られただけでも来た甲斐があったというものです。古の僧たちは窓の向こうの景色を眺めながら何を悟ったのでしょうか。
本物のウサギも飼っていますよ。丸窓を楽しんだ後そっと檻の中を眺めてみてくださいね。
◆明月院
住所:鎌倉市山ノ内189
電話番号:0467-24-3437
拝観時間:9:00~16:00
拝観料:おとな500円、小中学生300円、ハナショウブ、紅葉の時期のみ+500円
北鎌倉から大移動! 2時間半かけて奥多摩へ
北鎌倉駅に戻ります。普通であれば一駅先の鎌倉駅へ行き江ノ電に乗り換えて、長谷寺や高徳院、小町通り、鶴岡八幡宮など鎌倉観光に行くんでしょう。しかしみなさんお忘れじゃないですか? 今回わたしが持っているのは「首都圏のJR」を乗り回せるフリーきっぷ。せっかくなので大移動をして北鎌倉とは全く異なる紅葉を楽しみに行きます。まずは湘南新宿ラインに乗って1時間で新宿駅へ。
中央線の青梅線直通列車に乗って青梅駅に向かいます。北鎌倉駅から青梅駅まで所要時間約2時間の大移動です。
青梅市は山の迫る場所。山を赤く染める紅葉が駅からも望めます。さらにここから奥多摩方面に向かう電車に乗り継ぎます。
「東京アドベンチャーライン」。青梅線の青梅駅から奥多摩駅までの間の愛称です。奥多摩地方は、都心から来てウォータースポーツやキャンプ、ハイキングなどといったアクティビティを手軽に楽しめる場所として脚光を浴びています。
多摩川に沿う御岳渓谷で紅葉ハイキングを楽しむ
青梅駅から15分ほど電車に揺られ、沢井駅で下車します。このあたりは多摩川が御岳(みたけ)渓谷という谷を作りながら流れ、美しい景観を作り出しています。特にこの季節、隣の御嶽(みたけ)駅まで歩くことができるハイキングコースは紅葉がとてもきれいなのです。
たった1.3キロほどの道に次々と現れる絶景。足を止めては写真を撮り、景色を眺めて晩秋の奥多摩の紅葉を堪能することができます。
1時間ほどかけて御嶽駅に到着しました。ここからバスとケーブルカーを乗り継いでいける武蔵御嶽神社のある御岳山(みたけさん)も紅葉の名所です。ただ今回はJRを使ってもう1箇所周りたい紅葉スポットがあるので向かいます。
黄金に染まるイチョウ並木は必見! 昭和記念公園
アドベンチャーラインに乗って青梅駅に戻り立川方面の電車に乗って西立川駅で下車。昭和天皇御即位50年を記念して造営された昭和記念公園の最寄り駅で、一年中季節の植物を楽しむことができます。特に秋はさまざまな色に染まった木々を見ることができ多くの来場者で賑わいます。
独特のオレンジ色に色づいたメタセコイアも色鮮やかで来場者の目をひくのですが、昭和記念公園の秋の一番人気のスポットは「かたらいのイチョウ並木」。
黄金色に染まるイチョウが空を覆いつくしていて思わず息をのむ美しさです。そしてすごい人。大体どこかでみなさん写真撮影をしていますね。気をつけて歩かないとぶつかってしまいます。
家族と友人と、恋人と。それぞれがイチョウの美しさを語り、友人と恋バナに興じ、家族の未来を語りながら黄色のトンネルを抜けていきます。誰もが詩人になれそうな、そんな散歩道です。
もちろんモミジの紅葉も楽しめるのですが、何しろ東京ドーム40個分の広さの昭和記念公園。広すぎて一日では回り切れません。季節ごとに目的地を決めて歩くのがおススメです。自転車を貸してくれるのでそれで周るのもいいかもしれませんね。それぞれの秋の色に染まる木々を見て深まる秋を目いっぱい感じることができました。
◆国営昭和記念公園
住所:東京都 立川市緑町 3173
営業時間:9:30~16:30(12~2月) ※季節によって営業時間の変更あり
定休日:年末年始(12/31・1/1)、1月の第4月曜日とその翌日
入園料:おとな450円、中学生以下無料
アクセス:JR青梅線西立川駅からすぐ、東中神駅からは徒歩約20分
歩き疲れた後は地ビールを一杯
夕方、中央線に乗って国立駅まで来ました。国立駅のシンボルだったとんがり屋根の旧駅舎が目をひく駅です。駅自体は高架化されましたが、旧駅舎は新たな町の発信拠点として活躍しています。
大学通りのイチョウ並木も昼に来ればよりきれいだったかなと思いながら街中を歩きます。疲れた脚を癒す地ビールのおいしい店に向かうためです。
それが麦酒堂 KASUGAI。地元の酒屋「せきや」が手掛けるレストランでクラフトビールをいただけます。
8種類のクラフトビールのなかから4種を選べる「飲み比べセット」をオーダー。ライムやマンゴーの風味のビール(No.2)やバジル風味のビール(No.6)もあってかなり個性的だと感じました。クラフトビール結構飲んでいますが、初めて味わうテイストのビールです。
しっかりバジル風味のクラフトビールをおかわり。30,000歩歩きましたがひとり打ち上げで疲れも吹き飛びました。
◆麦酒堂 KASUGAI
住所:国立市東3-17-27
電話:042-843-0990
営業時間:月・火・木曜日 11:00~15:00(LO14:30)、17:00~21:00(LO20:30)金曜日 11:00~15:00(LO14:30)、17:00~22:00(LO21:30)土曜日 11:00~22:00(LO21:30)、日曜日:11:00~21:00(LO20:30)
定休日:水曜日
おわりに
おいしいビールに酔いしれた後、国立駅から電車で新横浜駅にやってきました。「のんびりホリデーSuicaパス」での旅はここで終わり。新幹線で家まで帰ります。寺巡り、ハイキング、公園散策とそれぞれ違った紅葉の楽しみ方を1日で大満喫。途中長距離の移動もありましたが、それもフリーきっぷを生かすためのテクニックのひとつです。フリーきっぷでの移動距離は228.1キロ、通常なら3,563円かかる交通費を2,670円にすることができました。「のんびりホリデーSuicaパス」は土休日はいつでも使用可能です。みなさんもおトクなフリーきっぷを使いこなして旅を楽しんでみて下さい。
◆のんびりホリデーSuicaパス
発売期間:通年
有効期間:1日間
利用期間:土休日、4月29日~5月5日、7月20日~8月31日、12月29日~1月3日の毎日