私にとっての旅と旅記事、そして旅色LIKES

2023年7月に2周年を迎えた、旅好きのための有料コミュニティ「旅色LIKES(ライクス)」。約130名のコミュニティーメンバーが集まっています。また、投稿されるブログ数は年間500件以上。コミュニティ内で発信力を磨き、旅の知識を交換し合いながらちゃんと旅について考え、楽しんでいます。今回は、そんな旅色LIKESに6期生として参加して半年がたつリリさんが、これまでのコミュニティ活動を振り返りつつ旅の魅力について深堀りしてくれました。
目次
なぜ旅に出るのか、私にとっての旅の魅力
いま思う、なぜ旅に出るのか

なぜ、私は旅に出るのだろう。ただ楽しいと思えるから? 現実逃避? 好奇心を満たすため? もちろんどれも間違いではないのだけれど、「旅は“自己投資”のようなものだ」と考えているからではないだろうか。旅に出ると必ず発見や気づき、学びがあり、人生の経験値が上がる。また、日常に戻った後も記憶から引き出すことができ、その時の感動や楽しさをいつでも思い出すことができるので、旅での経験は「資産」であると思う。仕事から離れていつもと違う景色や空間に身を置き、心身を休めて鋭気を養う。時にはのんびりと、時にはアクティブに。普段出会うことのない人とのふれあいや体験から新たな発想が生まれることで「資産」を得られる。そんな瞬間を求めているから、私は旅に出るのだろう。
"本物"でセンスがよく、内面に刺激を与えるもの
何を見て、経験し、感じてきたか。これが人としての魅力や軸をつくる。旅は自分の内面に記憶として残り続け、その後の経験と掛け合わせて発展していく。経験の量と質の豊かさが人の魅力や発想力に比例するのと言われる所以だ。旅の話題は世界中の人と盛り上がることができ、天気の話題の次くらいに万能かもしれない。旅のスタイルや選択した行き先はその人自身の嗜好や考え方を表すから、旅の話を聞くのは相手の人となりを知るのにも役に立つ。旅の話は話す方も聞く方も楽しい気分になれるので、旅の経験を魅力的に語ることができる人に憧れる。そして冒険心があり洗練された本質的な珍しい旅、興味を惹きつけられる素敵な旅を選択できることは、その人のセンスの証明にもなるような気がしている。だからこそ感度を高く保ち、今の自分のムードに合う旅が選択できる私でありたい。
――もしまとまったお金を手にしたら、高価なものを買うより自分がしてみたい最高の旅に出た方がいい――
これはどこかの富豪が話していた言葉。高価なブランド品や高級車はどうしても自己顕示的な要素が強い。でも旅で出会う多くの経験は自分の内面を高め、刺激し、自分を変えてさえくれる。その経験はずっと自分の中に存在し続けるからずっと価値があると思う、という意味らしい。印象的な考えだったし、旅での経験を風化させないように目に見える形に残しておきたいと考えされられたものだ。旅は自分が知らない文化や考え方、風土に触れる機会。その違いに遭遇した時、自分がどう感じるのか。予期せぬことに遭遇した時、自分がどう成長するのか。それが楽しみの1つでもあると思う。

――The world is a book, and those who do not travel, read only one page.(世界は一冊の本だ。旅をしないのはその本の1ページしか読まないようなものだ。)――古代ローマのキリスト教神学者・哲学者であるアウグスティヌスの名言より
表現したいことは自分の内面から溢れた欠片

旅の思い出や経験を風化させないためにも、自分を知るためにも高めるためにも、感じたことを言語化することの大切さを知った。ただなんとなく好き、なんとなく良い、の、"なんとなく"を掘り下げ言語化することは、自分自身の仕事上でも役に立つことであり自分に足りていない部分でもあった。様々な旅記事を読んでみて、そして自分でも書いてみて、自分の好みややりたいことがぼんやりとだが見えてきた気がする。
文章も写真も、好きなのは没入感と余白
自分がどんな記事に惹かれるのか、何を書きたいのか、読みたいのか、どんな写真を撮りたいのか。行き着いたのは想像しながら没入できるものなのではないかということ。日常生活においての自分は割と客観的な意見を言うタイプであるのに対し、表現したいものは主観的で内面が感じられる何かであることだと気づいた。そう、まさに自己表現だった。自分の中に渦巻く感覚の片鱗を外へ放出したい欲。内側に居続けると行き場を失ってたまに外に溢れ出てしまう感情。せっかくいい経験をしても記憶が薄れてしまわないように、埋没しないように、形に残したいのだ。読む人、見る人が自由に物語を想像する余韻や余白が感じられるものが好きだ。だから今目指したいのは想像を掻き立てる文章、旅先で撮りたいのは見る人が余白から物語を想像したくなる写真。自分自身が読み返した時に思い出や瞬間が蘇るもの。そこにアーティスティックな要素が垣間見れたら理想的だと思う。

――To travel is to live.(旅することは生きること。)――デンマークの童話作家であるハンス・クリスチャン・アンデルセンの格言より
旅は人生のスパイス、旅色LIKESは旅のスパイス
私にとって、旅色LIKESのようなコミュニティに参加するのは初めての経験で、参加すること自体がかなり大きな一歩だった。おもしろそう、興味がある、やってみたいと思う事がたくさんあるのに理由をつけてやらずにいる、そういうタイプだったのだ。そこから踏み出すきっかけは「人生でやってみたいことを100個挙げる」という自己啓発のような行動をしてみたから。そして半年前に踏み出したこの一歩は、少しずつ私を取り巻く環境を変えつつあり、自分自身を知る機会にもなっていてとても感謝している。
旅色LIKESに参加するまで、作文の授業以外に私的な文章を書いたことはなかった。カメラは趣味ではあったが撮った写真を他人に見せたことはほとんど無い。SNSはほぼやらず、休眠状態のアカウントを持っているだけの見る専だった。もちろん日記も書かない。"何かを発信すること"から逃げてきたけど、これからの時代、発信力が無ければ人生を切り開けないということは頭ではわかっていた。だからまずは大好きな旅について何か学び、体現できれば、と旅色LIKESに参加してみることに。変わりたくて加入したのか、加入したから変わり始めたのか、今となってはよくわからないが良いきっかけをもたらしてくれたことには変わりない。
今まで通り何もせず、ただの旅好きとして生きていてもそれなりに楽しかっただろう。旅色LIKESに参加していなければ、旅について深く考えることもなかったかもしれないし、オンライン上で誰かと交流する機会もなかったかもしれない。参加したことで視野も広がったし得られる情報量も増えた。旅が好きだという共通点がある誰かとちょっとだけ何かを共有できることが嬉しいのだと知った。旅は人生のスパイスとよく言うけれど、私にとっては旅色LIKESが旅のスパイスになったのだと思う。
今まで興味はあったけど避けてきた発信するという行動。一歩を踏み出し、自分の世界観の片鱗を掴み始めたような感覚を得た。これからやってみたいことが少しだけ具体化した半年だったと思う。そして少しずつ、でも確実に何かが変わり始めていることを実感している。

――どこへ行くにも、心を込めて行きなさい――中国の思想家である孔子の言葉より
新しい旅へ
私はこれからどんな人と出会い、何を見てどんな経験をするのだろう。空港で行き交う人たちや飛び立つ準備をしている飛行機を眺めながらこの文章を書いている。そう、まさに今、離島へ向かう乗り継ぎの飛行機を待っているところ。まだ見ぬ土地への期待に胸を膨らませながら。

◆この記事を書いたメンバー

リリさん(6期生)
今は会社員だが、一年の半分くらいを旅先(特に海外)で過ごせるようになることを人生の目標にしている。 国内外問わず建築などを巡りながらのカメラ散歩、ウェルネス旅、海外では暮らすように過ごす旅が好き。ファッションも大好きで、どこ行く? 何着る? を日々妄想するのが至福の時間。