【旅行プランナー講座】ご当地スーパーブームの火付け役・菅原さんが語る、地元の味の魅力とは
2月8日(木)に、専門プランナーが手作りの旅行プランを紹介するメディア「旅色の旅行プラン」にて活躍中のプランナーさんによる「旅行プランナー講座」を開催しました。今回の講師は、「ご当地スーパー旅」を紹介している菅原佳己さん。全国各地のご当地スーパーのおもしろさを伝えていて、ご自身がスーパー巡りをするためにキャンピングカーまで手に入れてしまったというつわものです。そんな菅原さんに学ぶご当地スーパーの魅力を、旅色LIKESライター・ERIが紹介します。
目次
講師は、菅原佳己(すがわらよしみ)さん
一般社団法人全国ご当地スーパー協会代表。ご当地スーパー研究家として、キャンピングカーで全国のスーパーを巡り各地のご当地スーパーのおもしろさを伝えています。ご当地スーパーやご当地グルメブームの火付け役で、テレビや雑誌、新聞などでも活躍。著書は『日本全国ご当地スーパー掘り出しの逸品』『日本全国ご当地スーパー 隠れた絶品 見~つけた!』(講談社)など多数。
旅色の旅行プラン・旅プランナーとは
国内のおすすめ旅行プランを掲載しており、2,100件を超える掲載プランはすべて手づくり! 旅のお悩み解決をサポートする「旅色コンシェルジュ」や旅の専門プランナーがそれぞれに特化した旅スタイルで季節に沿った旅行プランを紹介しています。
今回の講師は、この旅色のプランページで「ご当地スーパー旅」を連載している菅原さん。2月8日(木)の19:30から1時間、オンラインで開催されました。
菅原さんがご当地スーパーにハマったきっかけ
きっかけは、愛知県のスーパーでせんべい売り場に海老せんべいしかなかったことだそうです。調べてみると愛知では昔から海老がたくさんとれたため海老を使ったせんべいが主流になったと知ります。米どころはお米のおせんべいが、小麦が多くとれる地域では小麦を使ったものなど、おせんべいひとつとっても地域によってさまざまな特徴があると気づきました。ほかにも地元の人しか知らないようなものがあったりと深ぼっていくうちにご当地スーパーのとりこに。たしかに、おせんべいって地域によって違いますね。おもしろい!
ご当地スーパーはここをみろ! 菅原さんに教わった極意
菅原さんおすすめのご当地スーパーの紹介とどんなところが楽しいのか、なにを見たらいいのか、より楽しむための極意を教えてくれました。いくつかご紹介します。
自然の恵みを見る
自然の恵みは都道府県によってさまざま、春先には山菜、海が近ければ海産物、特産品、その土地ならではの調理法など、ご当地でしかたべられないものがたくさんあります。例えば、北海道稚内市のご当地スーパー「稚内相沢食料品店」では、北海ダコの内臓(えら)をボイルした「たこささめ」と呼ばれる珍しい食材が販売されています。
スーパー オリジナルブランドをみる
地域や特産を生かしたさまざまなオリジナル商品もご当地スーパーならでは。京都にある「フレンドフーズ下鴨店」では、添加物を使わない自社手作りの「鶏と豚の基本スープ」を販売しており、お店のお弁当の調味料としても使用しているそうです。また京都といえば「おばんざい」。閉店してしまった佃煮の名店「井上佃煮店」の味にほれ込んだフレンドフーズの社長・藤田さんが店主を説得し、事業を継承してスーパーで製造・販売できるようになりました。
名物スタッフを見る
地元愛溢れる名物スタッフも楽しみ。福岡にある「ダイキョーバリュー」には何人かの名物スタッフがいます! 日曜朝市と木曜夕ぐれ市でふるまいを出す湯口さん。ゆるゆるアナウンスが名物です。ほかにも、「はぎトッツォ」を考案した総菜部長の梶原さん(その商品の人気ぶりから今では専門店までできました)、さまざまなスパイスを取りそろえた売り場には、留学生アルバイトからスパイス部門を任されるまでになったネパール人のコイララさんなど、名物スタッフが、訪れる人を楽しませています。お客様に近いスタッフの声やアイディアを活かせるのも小規模店舗だからこそです。
偶然の出会いを大切に
菅原さんは明るく朗らかな方で、楽しく興味深いお話を聞くことができました。「ご当地スーパー研究家」という方がいらっしゃるということを初めて知りました。「ご当地食は心を豊かにする栄養剤です」と菅原さん。マニアックな情報も溢れているご当地スーパーは、その土地の風土や歴史を感じられたり、地元密着のこじんまりとした経営ならではのストーリーがあったりして、少しだけ地元民になることのできる、そんな場所なのかなと思いました。
そこにしかないものに出会えてお土産も買えてしまう偶然の出会いが面白い。「ご当地スーパーを制する者は旅を制す」と言っても過言ではないかも?(笑)旅に出たら、時間を作ってご当地スーパーを覗いてみようと思います。