[タベサキ Vol.5]
時代の新潮流!?

ニュー・ウェーブ蕎麦

東京都

2019.04.25

タベサキ

ふらっと食べられる立ち食いスタイルから、ピンと背筋が伸びる老舗まで日本の食文化の代表ともいえる、お蕎麦。そんなお蕎麦が、ここのところ進化中。パスタ感覚の味付けや
カニやウニが盛られた豪華な姿など、決まった枠にとらわれず、自由な発想でつくられた
新メニューが急増中。平成から令和に時代が変わる今だからこそ蕎麦文化を変える(!?)
新しい味を食べに行きませんか？

Photo:Yuji Kanno、Styling：Kuniko Higashino、Hair&Make：SAKURA、Location：EBISU FRY BAR、Text:Yuko Takebayashi（effect）、Text&Photo:Ushio Sato.
衣装協力：ワンピース（イエナ｜メゾン▲イエナ 03-5731-8841）、イヤリング（Jouete｜0120-10-6616）

蕎麦界に巻き起こる、新たなトレンド「クリーム系蕎麦」

ディナーメニュー「塩レモンクリーム蕎麦」950円（税別）は、クリーミーかつ爽やかな味わいが特徴。写真奥は、10種以上のヘルシー食材がのった「ケイジャンベジソバボウル」1,250円は看板メニューの1つ。

2017年に恵比寿に上陸した神戸で評判の創作蕎麦屋。お酒のつまみに天ぷらなどをいただき、締めに蕎麦を楽しむというバルスタイルで使える店だ。ランチのメインはつけ蕎麦、そしてディナータイムにはカプレーゼ風やパクチーがのったまぜ蕎麦などユニークなラインナップが揃う。麺はグルテンフリーの十割蕎麦にこだわっており、食べやすくつるりとした喉ごしで従来の蕎麦ファンを唸らせている。

DATA

EBISU FRY BAR

住所
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-26-13 ぼくみつマンション1F
TEL
03-3280-8739
営業時間
11：00〜14：30、18：00〜24：00
日曜・祝11：00〜14：30、17：00〜23：00
休日
無
座席
25席（テーブル：18席、カウンター8席）
平均予算
ランチ：1,000円
ディナー：4,000〜5,000円
アクセス
電車：恵比寿駅より徒歩8分
駐車場
無

ズワイ蟹とフルーツトマトのまぜ蕎麦2,000円。トマトの甘みと酸み、蟹の旨みが蕎麦の風味を引き立てる。合わせるクラフトビールは爽やかな苦みと香りが特徴のゴールデンエールがおすすめだ。オープンキッチンならではのライブ感。旬の食材を活かした本格和食の蕎麦コースが楽しめる。東京の老舗醸造所『T.Y.HARBOR Brewery』の系列ではあるが、和食に合わせたワインや日本酒も豊富。

柔らかい日の光で満ちたフロア。暖かな日は大型のガラス戸が開かれ、優しい風も吹き抜ける。夜はうって変わり、ほのかに照明が灯るモダンな雰囲気。オープンキッチンの奥に見えるのは、なんと蕎麦打ち部屋である。気候に合わせて産地を変える国産の厳選蕎麦粉をはじめ、利尻昆布や本枯れ節など、扱う素材は一級品。創作蕎麦に良く合う自社醸造のクラフトビールまで揃える。空間、蕎麦、酒……すべてが洗練された、渋谷ならではの蕎麦処だ。

DATA

雷庵 -RYAN-

住所
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-4-13 渋谷董友ビル 1F
TEL
03-5778-3379
営業時間
昼：11：30〜15：00
夜：17：30〜23：00
休日
無
座席
58席
平均予算
昼平均：1,500円〜
夜平均：7,000円〜
アクセス
電車：JR各線、京王井の頭線、東急各線、東京メトロ各線、渋谷駅より徒歩約4分
駐車場
無

うにそば3,600円、コースの〆にオーダーする場合は2,800円。全体を整えるため太白胡麻油を使用するのが味の秘訣という。雲丹、出汁、蕎麦それぞれ香り高く混ぜ具合で風味が多彩に変化する。老舗『赤坂砂場』で腕を磨いたという店主の甲賀宏さんが、蕎麦粉10つなぎ1という比率で蕎麦を打ち、風味と食感を両立させているそう。10年ほど前に軍艦巻きから着想を得てうにそばを開発した。

美食家が集う西麻布の隠れ家的蕎麦処。ミシュランにも紹介されており、この店を目当てに海外から訪れる観光客も多い。蕎麦は店主が惚れ込んでいるという埼玉県三芳町の契約農家からのもの。店内の石臼で挽きたてだけあり香りが違う。出汁は枕崎産の本枯れ節のみを使用。代表的メニュー「うにそば」は、獲れたての良質なウニが入荷できた時しか提供しない。素材にこだわり贅を尽くした一杯、感動必至の味わいだ。

DATA

おそばの甲賀

住所
〒106-0031 東京都港区西麻布2-14-5
TEL
03-3797-6860
営業時間
昼：11：30〜14：45
夜：17：00〜21：00
※蕎麦がなくなり次第閉店
休日
月曜、日曜
座席
17席
平均予算
昼平均：1,000円～
夜平均：4,000円～
アクセス
電車：東京メトロ日比谷線、都営大江戸線六本木駅より徒歩約6分
駐車場
無

豚菜っ葉のジェノベーゼソバ850円(夜のみ1,280円) 。トッピングの野菜はサラダほうれん草、ルッコラ、モロヘイヤと季節ごと変わる。刺激を求める方用に唐辛子とハーブによる特性オイルも用意。パスタ同様に蕎麦は多彩なソースに馴染むと語る料理長の平井洋平シェフ。本場フィレンツェでの修業経験があるだけでなく、和食や中華など幅広いジャンルで活躍を続けてきたからこその発想だろう。

丸の内で人気を集める高級イタリア料理店に所属していたスーシェフとソムリエがオープンさせたばかり。イタリアンと和食の融合をコンセプトに洗練させた味わいをバル価格で提供する。ランチの定番はIta Soba（イタソバ）。和風つけ汁に特製ジェノベーゼソースを加えた大胆な創作蕎麦である。麺は独特のねじれ具材で汁に絡む信州霧しな蕎麦。卓上備え付けのトスカーナ産エクストラバージンオイルで風味を変化させても面白い。

DATA

GEN

住所
〒104-0054 東京都中央区勝どき4-12-4
TEL
03-5534-9861
営業時間
昼：11：30～14：30
夜：17：30～23：30
休日
無
座席
30席
平均予算
昼平均：850円～
夜平均：5,000円～
アクセス
電車：都営大江戸線勝どき駅より徒歩約5分
駐車場
無

季節のベジポタつけ蕎麦850円。茹でたものを中心に生野菜も使用して素材が本来持つ旨味や甘味をバランス良く引き出している。夏は粘りのある緑色、秋は甘みを効かせた紫色など彩りまで面白い。店主の鈴木雅和さんは、蕎麦で世界を健康に！を合言葉にソバボウルプロジェクトなども立ち上げている。カルーア蕎麦ミルクなどアルコールメニューにも蕎麦を取り入れる柔軟な考え方の持ち主だ。

近隣で働く女性たちの憩いの場である蕎麦カフェ。美容と健康に効果的な蕎麦を「より美味しく魅力的に」するため、名物として考案されたのが四季折々のベジポタつけ蕎麦だ。春のつけ汁は新じゃが、コーン、枝豆、オクラに、ビーツを加えてピンクに色づけ。鰹出汁と豆乳で味を整え旨味たっぷりポタージュ状に仕上げている。見た目は派手だが蕎麦の風味を活かすため味付けはシンプル。焼きチーズやピンクペッパーといったアクセントも映える。